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22度

 投稿者:マハール  投稿日:2020年 6月18日(木)07時45分46秒
  「今日の1枚からつまみ食い」、今回のテーマは「ソラ ジャケ」です。


「ソラ ジャケ」13作品の枚目は、Michele Rosewoman の Spirit、1994年7月1日の録音です。(年はジャケ情報、月は多分、日は決め打ち)
夜景をバックに人物を撮影する場合は、スローシンクロとなります。露出は夜景に合わせ、フラッシュは人物に最適な発光をさせます。夜景の場合は1秒以上のシャッタースピードとなりますが、人物に全く動かないでとは出来ず、従ってフラッシュで人物を強く撮影する方法です。カメラのプログラム機能を使えば簡単に行えますが、手動設定の場合は慣れが必要となります。どちらにしても、三脚は必須アイテムとなります。
さて本作のジャケですが、これもスローシンクロでの撮影です。制作側の意図はこれなのでしょうけど、私ならば夜景はもう少し明るく、そして人物は二灯でのとらえたいです。夜景に関しては、せっかくの薄明を生かしてなく暗すぎ、そして人物は一灯を横から当てていますので、どうしても顔にできる影が気になります。
さて本作ですが、「今日の1枚」に掲載したのは2006年1月21日のことでした。ピアニスト兼ヴォーカルのミシェルさんは、1980年代からコンスタントに活動していますが、ディスコグラフィーを見る限りは、2010年以降には作品を発表していません。ただし最近になって新譜を出したとの情報もありますが、目に止まるような活動は行っていないようです。
14年前に私が「モントリオールのジャズ祭を無難に盛り上げた作品と言う内容」と感想を述べた本作品、改めて聴いて見ます。
 

21度

 投稿者:マハール  投稿日:2020年 6月17日(水)06時51分55秒
  さてジャクソンさんの「ソラ ジャケ」作品。
街で過ごしている、街の時間の流れを感じる一枚です。これは客船での長い船旅でも同様のことでしょう。今回のつまみ食いで、本当に久しぶりに聴いた本作、なかなかの聴きごたえでした。贅沢を言えば、危機に直面したような展開があれば、さらに良かったです。
映画「海の上のピアニスト」のピアニストは超絶テクニックの方、本作のジャクソンさんは絵を描くようなピアニスト、そんな思いで聴き終えました。
 

24度

 投稿者:マハール  投稿日:2020年 6月16日(火)07時14分50秒
  その前に、この作品が録音された2002年12月16日(月)の新聞を見てみましょう。
先ずはトップ記事。
日経「役員報酬 記載義務づけ、報告書に総額開示、米国並みにリスク情報も」

読売「教室冷房化に逆風、甘やかしすぎ、異論続出、財務省難色、児童も温暖化心配」
文科省の資料によれば2019年9月現在の設置率は、小中学校等において、普通教室78.4%、特別教室50.5%、体育館3.2%とのことです。

朝日「内閣支持率54%に下落、本社世論調査、政策面に不満」
第一次小泉内閣の後半の時期です。



ではこの12月16日の日経新聞から少しばかり紹介します。
・15面デジタル経済面に「ICタグで電子チケット、携帯電話と組合せ、コンサート事業協会が実施」との見出し記事があります。この見出しにあるコンサート事業協会とは、当時のコンサートツアー事業者協会、現在のコンサートプロモーターズ協会のことでしょう。
私はある邦人歌手のコンサートに毎年のように参加していますが、そこでは電子チケットが始まったのが2015年頃、完全電子チケット化は2018年のことでした。
・18面ベンチャー面下に「European Company Watch」の広告があります。このブランドの時計の写真が大きくあり、英語で銀座店を紹介しています。この時計ブランドは2000年に誕生したものです。
・TV欄 テレ朝 13:15からの「徹子の部屋」は、この年の8月から11月にかけて亡くなった方の追悼でした。アナウンサーの野村泰治、女優の范文雀らの出演シーンを放送してました。
 

23度

 投稿者:マハール  投稿日:2020年 6月15日(月)06時52分4秒
  「今日の1枚からつまみ食い」、今回のテーマは「ソラ ジャケ」です。


「ソラ ジャケ」作品の12枚目は、D.D.Jackson の Suite For New York、2002年12月16日の録音です。
数年前にBSで「海の上のピアニスト」という映画を見ました。豪華客船で生まれ、一度も土を踏むことなく死んでいったピアニストのお話です。その豪華客船は大西洋を往復するヴァージニアン号なのですが、NYに近づくと必ず誰かが「自由の女神だ!」と叫ぶとの話がありました。
恐らくはこのジャケのようなシーンなのでしょう。霧の向こうに自由の女神が現れてくると、何十日という船旅の疲れも忘れて、叫んでしまうのでしょう。
このジャケ写の撮影地点はどこかと思い、グーグル地図で調べたところ、リバティ州立公園の北部でした。とするとジャケ写は、自由の女神が通り過ぎた先からの光景となりますが、「自由の女神だ!」と叫びたくなる雰囲気は十分ある霧のNYです。
さて霧ですがソラ資料よれば、いくつも呼び方があるようです。発生原因によっては、放射霧、混合霧、蒸気霧、滑昇霧、移流霧、前線霧と呼ぶそうです。霧粒では、湿霧、氷霧、霧氷霧と分類されるとのことです。また発生する場所によっては、盆地霧、都市霧、海霧、山霧、谷霧、そして川霧と呼ぶそうです。更には文学の世界では、朝霧、夕霧、狭霧、霧の帳、霧の雫などが使われているとあります。ジャケ写は、蒸気霧で湿霧、そして都市霧で朝霧なのでしょうか。
カナダのオタワで生まれアメリカを中心に陸で活躍しているピアニスト、D.D.ジャクソンの大編成作品の本作を「今日の1枚」で取り上げたのは、2003年10月17日のことでした。今日はジャケの雰囲気を、本作の演奏から味わいたいと思います。
 

20度

 投稿者:マハール  投稿日:2020年 6月14日(日)06時58分28秒
  さてラングレンさんとピーターさんの「ソラ ジャケ」作品。
このピーター・アスプルンドというトランペッターは、「北欧を代表するトランペッター」の評価がある方なのですが、この作品を聴く限りでは、器用貧乏な方なのかと感じました。確かに演奏後術は高そう、そしていろんなスタイルを披露している、しかし彼らしさを感じない、これが本作を17年ぶりに聴いての私の感想です。
 

24度

 投稿者:マハール  投稿日:2020年 6月13日(土)07時19分17秒
  その前に、この作品が録音された1996年1月30日(火)の新聞を見てみましょう。
先ずはトップ記事。
日経「環境事業に共同で進出、伊藤忠・川鉄・川重・東ガス、ごみ固形燃料化、発電用、自治体に照準」
ネットで調べましたが、この四社の共同事業は実現しなかったようです。

読売「処理機構、告発体制強力に、住専不良債権の回収案、大蔵決定、犯罪通報義務付け」

朝日「きょうから住専予算委、責任焦点、だれが、いつ、どんな判断」

住宅ローン専門のノンバンクである住宅金融専門会社(住専)がバブル崩壊により抱えた不良債権により、1995年には8社中7社が行き詰まりました。この見出し記事にあるように予算委でこの件が大きく取り上げられ、6850億円を一般会計から支出し住宅金融債権管理機構が設立されました。



ではこの1月30日の朝日新聞から少しばかり紹介します。
・3面総合面に「富士通が2位に、パソコンの国内シェア、95年、出荷台数は過去最高」との見出し記事があります。NEC - 富士通 - アップル - 日本IBM - 東芝がその順位です。富士通は前年からアップルとIBMを抜いて、2位に躍進しました。
私は仕事で富士通のPC部門と1980年代後半から関わりましたが、当時は発想は良いが買いたくはならないラインアップでしたが、OSはウィンドウズとなってからは、ソフト開発からハードのコストダウンに方針を移して、この2位躍進につながったのです。

・20面の全面広告は、「閉店します」と大きく書かれたもので、広告主はブルーハウスです。全国にある60店舗を、全て閉めるとのことです。私はこの会社を全く知りませんでしたが、ウィキペディアによれば1967年に創業のインテリアショップでした。バブル崩壊で放漫経営が表面化し、この広告となったようです。

・TV欄 TVKテレビでは、11:45から18:30まで特番を組んでいます。「たてながHAMA大国 生中継 世界一豪華客船、本日横浜港に入港」との内容で、クイーンエリザベス2世号を扱っています。
 

24度

 投稿者:マハール  投稿日:2020年 6月12日(金)07時33分33秒
  「今日の1枚からつまみ食い」、今回のテーマは「ソラ ジャケ」です。


「ソラ ジャケ」作品の11枚目は、Jan Lundgren / Peter Asplund の California Connection、1996年1月30日の録音です。
海岸沿いには白い波が打ち寄せ、青空には長く連なった雲、この二つが上手く組み合わさっている、ジャケ写の背景です。
ソラ資料を見ると、この雲は雲堤と呼ばれるようです。「土手のように、長く連なった雲の帯。多くは寒冷前線に沿って延びる。雲堤が通ると天気は急変し、雷雨になったり、突風が吹くことがある」と、ソラ資料にあります。
寒さが伝わってくる光景ですが、そこに映る二人の服装では寒くはないかと心配になります。
2003年5月22日に本作を「今日の1枚」で取り上げた際には、ラングレンのピアノの世界とピーターのトランペットが「不釣合いな場面も感じられます」と、私は感想を述べておりました。そうは言っても二人の演奏が、ジャケ背景の海と空のように重なり合っている場面もあると思います。今回はそこを意識して、つまみ食いしてみます。
 

24度

 投稿者:マハール  投稿日:2020年 6月11日(木)06時36分55秒
  昨日の1枚は、Kasper Villaume の #2。
ハード・バップの力強さを2000年代に活かすとしたらこのような演奏なのかと、何度も唸りながら、本作を聴き終えました。主役のヴィヨム、そしてモラーのサックス、この力強さとスピード感を併せ持つ演奏、そして暴走寸前のエネルギー、素敵でした。
スタンダードの「My Man's Gone Now」からヴィヨム作の「The Speedmaster」へと続く展開は、曲の解釈の巧みもあり、なかなかの聴き所と言えるでしょう。
 

23度

 投稿者:マハール  投稿日:2020年 6月10日(水)06時40分42秒
  今日の1枚は、Kasper Villaume の #2、Stunt原盤、2002年12月の録音です。
ディスクユニオン関内店中古CD半額セールで、250円で購入した作品です。
キャスパー・ヴィヨムとのカタカナ表記になるこのピアニストは、1974年生まれのデンマークのジャズマンです。ウィキペディアにページがある方ですが、そこには「2002年以来何枚かのアルバムを発表している」とありますので、今日取り上げるのは彼のごく初期の一枚となります。
「今日の1枚」では、彼の2004年録音盤を取り上げたことがありました。(2005/6/10)それはJesper Bodilsen(b) と Jeff Tain Watts(d)が参加としてのトリオ作でしたが、私はベースとドラムをほめておりました。
今日取り上げる2002年作品には、Lars Moller(ts)、Jesper Bodilsen(b)、そしてMorten Lund(d)が参加しての、カルテットでの演奏です。


昨日の1枚は、Machito & His Afro-Cuban Ensemble の Machito With Flute To Boot。
アフロ・キューバン・ジャズの楽しさを満喫でき、それはそれで楽しい1枚です。ハービー・マンやグリフィンの魅力が出ているわけではありませんが、二人のファンの方ならば、必須アイテムなのでしょう。
 

22度

 投稿者:マハール  投稿日:2020年 6月 9日(火)06時56分10秒
  今日の1枚は、Machito & His Afro-Cuban Ensemble の Machito With Flute To Boot、Roulette原盤、1958年の録音です。
ディスクユニオン関内店中古CD半額セールで、300円で購入した作品です。
アフロ・キューバン・ジャズのマチートと言えば、彼のバンドと共に有名な存在であり、ジャズマンとの共演作を何枚も残しています、とはジャズ愛好家では常識なのかも知れませんが、私は彼を意識して作品を聴いたことがありませんでした。
本作はハービー・マンとの共演作であり、演奏している十二曲全てがハービー・マンによるものです。そしてジョニー・グリフィンも参加しています。



昨日の1枚は、George Garzone の The Fringe In New York。
伝わらない表現を承知で言ううならば、実に私好みのジャズです。ジャズ聴き始めの時期、黄金時代の名盤ジャズを聞いた後に、私はジャズ専門店のエサ箱で所謂ロフト・ジャズのLPを漁ってました。その時の求めていたものが、本作品に漂っています。
分類して言ううならば、インパルス期の中判から後半のコルトレーンの世界です。この手のミュージシャンは数多世に出ては消え、それは今でも続いています。世に残るミュージシャンとは、当たり前ながらオリジナルティがあるミュージシャンです。
サックス、ベース、ドラムのトリオの密な連携と刺激、そこにヴィブラフォン、称賛に値する演奏が50分間に渡り続いています。
こう書きながら私にはガゾーンの個性を言えないでおります。The Fringeの他の作品に出会えることを、楽しみにしています。
ここまで書いて気がついたのですが、The Fringe の作品を、かつてここで取り上げておりました。(2002/9/3)複雑な重いです。
 

20度

 投稿者:マハール  投稿日:2020年 6月 8日(月)06時19分34秒
  今日の1枚は、George Garzone の The Fringe In New York、NYC原盤、2000年6月の録音です。
「Fringe」とは元々は「縁」との意味で、そこから「前髪」や「(カーテンやドレスなどの)房飾り」に用いられ、さらには「少数派、傍流」などの意味にもなっていった単語とのことです。
本作のタイトルにある「The Fringe」とは、サックス奏者ガゾーンが1970年台から参加しているグループです。トリオ編成で、ベース奏者のジョン・ロックウッド、そしてドラム奏者のボブ・ガロッティがそのメンバーです。
本作にはこのトリオに加えて、本作のプロデューサーでもあるマイク・マイニエリがヴァイブ奏者として参加しています。



昨日の1枚は、Donald Byrd の Slow Drag。
バードが望んでなのかBNからの要求なのかは別にして、ファンク色を出しているのは時代の流れなのでしょう。その色合いの中で本作は、トランペットのバードは真摯に、アルトサックスのレッドは自由奔放に、この二人の演奏の対比を楽しめる作品と言えるのでしょう。
ただし私が今回気に入ったのは、ジャズ本流よりの演奏となったスタンダード「My Ideal」でした。
それにしてもジャケの女性が気になりました。誰かに似ていると思いながら本作を聴いていたのですが、聴き終えてから女優のレスリー・アン・ブラントだと気づきました。二人の写真を並べれば違いは明らかなのですが、映画「ドリフト」でのレスリーさんの主人公を支えていく姿、そして「強い男の秘密は一人ぼっちであること」とのセリフが、何故だか本作ジャケの女性の雰囲気に通じるものがあるなと、思っていた次第です。
 

21度

 投稿者:マハール  投稿日:2020年 6月 7日(日)07時18分4秒
  今日の1枚は、Donald Byrd の Slow Drag、Blue Note原盤、1967年5月の録音です。
ドナルド・バードの1960年台後半の姿を捉えた作品を、今日は取り上げます。一部の方の間では、本作は「ソニー・レッド入りドナルド・バード三部作の最終作」と呼ばれているようです。
リズム陣は、シダー・ウォルトン(p) 、ウォルター・ブッカー(b)、そしてビリー・ヒギンズ(d)であります。



昨日の1枚は、Max Roach の Deeds, Not Words。
ローチはホーンの扱い方が非常に上手い方だと、改めて実感しました。ピアノレスでのチューバの使い方、コールマンのテナーサックスの音色の活かし方、そしてリトルに思いっきり吹かせる場面を用意するあたり、流石はローチであります。
リトルにとってはジャズマンとしての活動の出発点であるここでの演奏ですが、その終焉はこれから僅か三年後となります。私にとってもう少し活動していればどんな演奏をしたのだろうと思うミュージシャンの筆頭格が、リトルです。
タイトル曲名は「言葉でなく行動だ」であり、ローチの政治的思想の表れですが、演奏はそこを意識する事なく、ジャズの凄みを見せつける演奏です。そんローチの活動は二年後の名盤「We Insist!」に結実するのですが、私は本作品に親しみを覚えます。
最後にですが、私が持っているのは1992年にCD国内発売されたものですが、最後にCD化追加曲が入っております。オスカー・ペティフォードとのデュオでの、六分弱の演奏で、1958年2月(3月説もあり)のものです。このCDを買った時は、何でこんな曲追加をするのだろう、本作品とは関係ないであろうと思っていました。
今回「今日の1枚」で取り上げるにあたり、CD封入解説を読んだところ、オリン・キープニュースのこの追加曲に関する一文が目に止まりました。それによれば、ロリンズのセッションのためにスタジオ入りしていたローチとペティフォードですが、なかなか主役のロリンズが現れない、そこでテープを回してと頼み、二人で「There Will Never Be Another You」を演奏、しかしそのテープは長らく眠ったままだったとのことです。1992年にCD化するのにあたり、このデュオ演奏を世に出すとしたら、本作「Deeds, Not Words」が相応しいと判断したとのことです。
本作はドラムのソロ演奏で終わります。そしてこのCDでは、その後にドラムとベースのデュオ演奏が流れる訳です。今回キープニュースの話を頭に入れながら聴いてみれば、何ともドラマがある演奏の流れを、私は感じました。長い月日を経て、私はようやくキープニュースの思いを感じることができました。
 

24度

 投稿者:マハール  投稿日:2020年 6月 6日(土)07時11分48秒
  今日の1枚は、Max Roach の Deeds, Not Words、Riverside原盤、1958年2月の録音です。
粗い粒子のジャケ写です。当時で言うならば、フィルムASA3200で撮影したのでしょう。この粒子の粗さが、サングラスの奥にあるマックス・ローチの瞳の訴えの強さを、想像させます。
1956年にクリフォード・ブラウンとの突然の別れを迎えたローチは、虚脱状態から抜け出した後に、再び自分のバンドを編成し始めました。1956年暮れには、ケニー・ドーハムとレイ・ブライアントを迎えて活動し、メンバーの入れ替えを行いながら、1958年初めには本作品のメンバーとなっていました。
23歳のジョージ・コールマン(ts)、20歳のブッカー・リトル(tp)、そして18歳のレイ・ドレイパー(tuba)と言うのがフロント・ラインで、ベースには23歳のアート・デイビスというメンバーです。
国内盤CD封入解説から本作の背景を紹介しましたが、当時34歳のローチが若手と組んだ作品を、今日は聴いてみます。



昨日の1枚は、John Coltrane の The Last Trane。
アップテンポとスローなブルースの組み合わせのA面、スローなブルースとミディアムで有名スタンダードのB面、それなりに考えたものです。ただし発売された1966年でも今でも、この作品を買うにはそこそこコルトレーンを聴き込んできた方々でしょう。そうすると、この一曲という華がないのが残念なところ。
「Come Rain Or Come Shine」が原曲の良さをもっと活かした演奏であれば、そしてアルバム名を「Come Rain Or Come Shine」にしていれば、この作品の存在感がもう少し増したことでしょう。
 

23度

 投稿者:マハール  投稿日:2020年 6月 5日(金)07時25分26秒
  今日の1枚は、John Coltrane の The Last Trane、Prestige原盤、1958年1月の録音です。
コルトレーンが急成長する舞台となったプレスティッジ時代、多様なメンバーでの録音を残したプレスティッジ時代のコルトレーンでしたが、アルト・サックスは使ったものの、ソプラノでの演奏はありませんでした。
何故だかソプラノ・サックスを吹くコルトレーンのジャケの本作品は、プレスティッジが世に出した最後のコルトレーン作品であり、1966年1月のことでした。
1957年8月16日のトリオでのセッションからラッシュ・ライフに収録されなかった「Trane's Slow Blues」の別テイクを「Slowtrane」という曲めに変えて、1958年1月10日のバード入りクインテットで演奏した五曲の中でラッシュ・ライフとビリーヴァーに収録しなかった「The Believer」と「Come Rain Or Come Shine」を、そして1958年3月26日のカルテットでの五曲の中でセッティン・ザ・ペイスに収録しきれなかった「By The Numbers」を、本作品に詰め込んでプレスティッジは世に出しました。



昨日の1枚は、John Coltrane の Settin' The Pace。
やはりA面一曲目が、このアルバムの顔でしょう。ジャズの世界では影が薄い曲ですが、ガーランドが引っ張り出してきたこのバラッドを、ギリギリの美しさで見事に表現するコルトレーンの演奏力の高さに、誰もが酔ってしまうことでしょう。衝撃に強うさな滑床皿も、簡単に割れてしまうことがありますが、そんな心の弱さを感じる演奏内容です。
B面の頭には、凄みと粘りっこさを感じる演奏の「Little Melonae」を取り上げており、これも印象深いものです。
両面とも二曲目には軽快な演奏を用意しており、ガーランドを始めとするリズム陣も好演奏を繰り広げ、影に隠れながらもコルトレーンのそれとなく愛される作品となっています。
 

22度

 投稿者:マハール  投稿日:2020年 6月 4日(木)07時31分30秒
  今日の1枚は、John Coltrane の Settin' The Pace、Prestige原盤、1958年3月の録音です。
1960年代に入ってから発売されたプレスティッジのコルトレーン作品は、語られることが少ないものです。気持ちが既に新天地に向かっているコルトレーンの演奏であり、またアトランティックでの諸作が既に世に出た時期に発売されたこともあり、コルトレーンの数多い作品の中で埋もれていったのでしょう。
インターネットが世に定着した2000年頃に話題となっていた「2ch」などで、「私はSettin' The Paceが好きだ」との書き込みを何度か目にし、それから20年経った今でも時折目にするコメントです。それはそうでしょう、本作品はガーランドが引っ張り出してくる曲をコルトレーンが楽しく演奏しており、そんな3月26日に録音された5曲の中から本作に4曲が収録されており、またワン・ホーン・カルテットでの演奏なのですから。
曲毎のコメントは「今日のコルトレーン」を参照願うとして、今日はアルバム構成に気持ちを移して聴いてみます。



昨日の1枚 は、 Kenny Burrekk & John Coltrane。
この録音時点ではコルトレーンの気持ちは、1年後のプレスティッジとの契約終了、そして新しいレーベルでの自分が望む形でのレコーディングに向かっていたのであろうと、本作を聴きながらふと思いました。
ギターとの共演で新たな道を模索するとかの真摯な思いではなく、レーベルが用意したセッションを、悪い言い方ではこなしていく、良い言い方をすれば楽しんで行こうとの思いが、コルトレーンにあったと思います。
ただしそこは真面目なコルトレーン、手抜きは一切なく、新進気鋭のギタリストと共に、新進気鋭を卒業したコルトレーンが楽しんでいる演奏です。
バラッドをデュオで演奏している「Why Was I Born ?」が注目される作品ですが、クインテットでの演奏に飛び抜けるものが欲しかったと思いながらも、このような楽しいコルトレーンの姿にニヤッとしながら聴き終えました。
コルトレーンの話ばかり書きましたが、バレルにとっても本作はキャリアのステップ・アップとは言えないものでしょうが、テナー・サックス奏者との共演という意味では良い経験になったのかと思います。テナー奏者とのバレルの共演作品、そんな目でバレルの諸作を聴いてみたくなりました。
この時点のバレルとコルトレーンの共演を、楽しめる1枚です。
 

21度

 投稿者:マハール  投稿日:2020年 6月 3日(水)06時49分29秒
  今日の1枚は、 Kenny Burrekk & John Coltrane、New Jazz原盤、1958年3月の録音です。
ケニー・バレルの代表作を挙げろと言われて、本作品をあげる方は少ないことでしょう。またコルトレーンについても、プレスティッジ系との縛りを付けた場合でも、上位5作品に本作品を入れる方は少ないことでしょう。
でも、本作品は両者のファンに愛されている作品です。急激な上昇気流の中のコルトレーンと、まさにこれから注目されていくギタリストのケニー・バレル、プロデュースしたボブ・ワインストックの狙いは何であれ、この時期の二人の共演作品が残っていることは貴重だと思います。
トミフラ、チェンバース、そしてジミー・コブとの演奏です。



昨日の1枚は、John Coltrane の Soultrane。
コルトレーンのプレスティッジを録音順に「今日のコルトレーン」で取り上げ、そこからのアルバムを「今日の1枚」でコメントしてきたから思うことなのでしょうけど、この作品はコルトレーンがガーランドと成長してきた流れの総決算のように感じました。演奏機会を得ることでのコルトレーンの技術面での急成長に、ガーランドが歌心の大切さをそれとなく伝えてきたことの熟成を、改めてこの作品を通して聴いてみて、強く思った次第です。
この後もこの年の末まで四ヶ月ほど二人の共演は続きますし、その中にはカルテットでの演奏もあります。そこを考えても、常にコルトレーンを全面に出すガーランドがいる本作品、そしてセッションが丸ごと収まっている本作品は、コルトレーンとガーランドの蜜月時代の良い記録と言えるでしょう。
曲それぞれについては、別掲の「今日のコルトレーン」をご参照願いいます。
 

20度

 投稿者:マハール  投稿日:2020年 6月 2日(火)07時43分51秒
  今日の1枚は、John Coltrane の Soultrane、Prestige原盤、1957年8月の録音です。
「コルトレーンの自信に満ちた姿が見出せるプレスティッジ時代の最高傑作!」、「プレスティッジ・レーベルに残された数多くのジョン・コルトレーンのアルバムの中でも、疑いもなく最高の出来栄えを示した一作」と、大絶賛紹介文で今でも宣伝されている作品です。
本作品が収録された1958年2月7日のセッションは、コルトレーンがプレスティッジで行った21回目のセッションであり、コルトレーンのリーダー・セッションとしては初のワン・ホーン・カルテットでのものです。その前の20回のセッションを眺めてみますと、コルトレーンが2年半の間にこのプレスティッジだけでも、多種多様な経験を積んできたことが分かります。
そして待ちに待った初めてのワン・ホーン・カルテットでのリーダーセッションは、これまたプレスティッジで多くの活動を共にしてきたガーランド、チェンバース、そしてテイラーとの演奏です。このメンバーで5曲が演奏され、その全てがこの「ソウルトレーン」に収録されています。



昨日の1枚は、John Coltrane の Lush Life。
トリオでの3曲は全てA面に収録されており、有名スタンダード「Like Someone In Love」をスローでしっとりと歌心豊かに、コール・ポーターの「I Love You」ではコルトレーンの高速演奏を堪能し、そしてコルトレーン作とクレジットされている「Trane's Slow Blues」ではトリオ演奏ならではの粘りっこさを聴かせています。
B面に移っても、ガーランドとバードの熱演も光る「Lush Life」での、すでに完成形とも言えるコルトレーンのバラッド演奏の美しさが輝く演奏です。
ただし、願わくばトリオでの演奏で1枚のアルバムをと欲張ってしまうのですが、ここがこの作品への感想の分かれ目なのでしょう。
最後に余談ですが、ジャズ聴き始めの時に国内盤LPで本作を楽しんでいた際に、「Lush Life」」でのヘイズのブラシ「焼きそば」の再生に随分と苦労しました。カートリッジを取っ替え引っ替えし、やはりMCの高級品を買わなければとも悩んだりしていた記憶があります。今回は2006年にビクターから発売された紙ジャケCDで本作を聴いたのですが、そんな「焼きそば」再生悩みは消え去っていました。これを良い方向に考えたいのですが、ブラシの絶妙な力加減が感じられないなと、また新たな「焼きそば」再生悩みとなりました。
 

19度

 投稿者:マハール  投稿日:2020年 6月 1日(月)07時20分56秒
  今日の1枚は、John Coltrane の Lush Life、Prestige原盤、1957年8月の録音です。
プレスティッジのコルトレーン単独名義の人気リーダー作と言えば、LP7105の「Coltrane」、LP7142の「Soultrane」、そしてLP7188の本作となります。しかしながら本作品が他の2作品より少し人気の面で落ちるとしたら、アルバムとしての統一感でしょう。他の2作品はそれぞれ、一つのセッションから構成されていますが、本作品は三つのセッションからの五曲で構成されています。
1957年5月31日の初リーダー・セッションから一曲、1957年8月16日のトリオでの演奏から三曲、そして1958年1月10日のバードとの共演から一曲という具合です。
しかしながらトリオでの三曲でA面を構成していますので、そこは良い点と言えるでしょう。
ジャケの出来はピカイチの本作を、今日は楽しんでみます。
 

21度

 投稿者:マハール  投稿日:2020年 5月31日(日)07時29分18秒
  19590505-03
Syeeda's Song Flute (alternate take) (John Coltrane)
(7分6秒)


【この曲、この演奏】
この曲は2回目の演奏を行い、1回目がOKテイクとなり、2回目が1975年発売の「Alternate Takes」に収録されました。演奏時間は両テイク、同じです。
資料07によれば、コルトレーン直筆のこの曲のリード・シートがオークションにかけられたそうです。その際には「Saidas Song Flute」と、オークション・リストに書かれていたようです。因みに「Saida」、「Saeeda」、そして「Syeeda」は英語の翻字であり、どれも正しいとのことです。
さて2回目の演奏ですが、1回目と構成で変えた点はなく、内容も高いものです。その中でコルトレーンの演奏には、いくぶん荒々しさを加えたいとの思いを感じます。
どちらをOKテイクにするのか、その過程の様子が世に出ればと思いますが、今となれば無理なことなのでしょう。



【エピソード、アントニオ・サイーダ・コルトレーン】
ジョンはあたしのことをトニと呼んだり、時にはポニーとも呼んでいた。というのも少女の頃のあたしは、がりがりにやせていたからです。彼はひまを見ては、あたしを遊びに連れて行ってくれました。夏はコニー・アイランドに行き、私をサイクロン・ローラー・コースターに乗せてくれたし、冬にはヴィンセント・プライスの恐怖映画をみせてくれました。あたしが恐ろしさに身体を震わせているのを見て、彼は満足そうに笑っていました。長期間の演奏旅行から帰ってきたときは、いつもポケットに小銭を一杯つめ込んで、銀行に預けるように私に渡してくれたものです。
アントニア・コルトレーン

ジョン・コルトレーンは、トニのためにもっと大事なことをしてやった。それは、彼女の回教徒名をおりこんだ「サイーダズ・ソング・フルート」を書き、それを「ジャイアント・ステップス」というアルバムの中でレコーディングし、その名前を不滅のものにしたことだ。トニが子供のよく吹くカズー笛に似たトネットで何か吹こうとしていつもうまく行かないのを見て、彼は曲想を掴んだのである。
彼女が一九六七年にハイスクールを卒業したとき、コルトレーンは別の女性と結婚していた。だが、彼はナイーマの娘のことを忘れたりはしなかった。彼女は彼の娘でもあったのだ。彼が贈ってくれたプレゼントを見て、すっかり成長したアントニオ・サイーダ・コルトレーンは、父親が自分のことをどれほど愛してくれているかを知った。
それは、ほんもののフルートだった。
(以上、全て資料01より)
 

20度

 投稿者:マハール  投稿日:2020年 5月30日(土)07時30分47秒
  19590505-02
Syeeda's Song Flute (John Coltrane)
(7分3秒)


【この曲、この演奏】
妻ネイマの娘であり、コルトレーンも愛していたアントニアに捧げた曲です。コルトレーンのこの曲の演奏記録は、本セッションだけです。
資料09の解説によれば、「ウラに置いたアクセント等リズム面の手の加え方が面白い」とあります。一聴すると娘の可愛らしさからは離れた曲のように感じますが、幼い娘の仕草から思いついたこの曲には、成長期の少女の動きを表しているのかもしれません。
そう考えると、メンバー全員のまとまりあるテンポの取り方が、上潮に乗るかのように盛り上がっていくのが素敵に映る演奏です。コルトレーンのパワフルでいながら憂いも感じさせる演奏と共に、同様のメンバー、特にチェンバースの演奏に聴き入る内容です。




【エピソード、本セッションについて】
一つのアルバム制作に前日との二日間もスタジオを用意する、さらにはその準備の演奏機会(3月26日)も用意するアトランティックの姿勢に、コルトレーンは強い思いを感じたはずだ。
メンバーは前日と同じで、気心知れたメンバー。演奏曲に目を移させば、「Giant Steps」と「Mr. P.C.」という曲と共に、コルトレーンにとって大事な女性への曲が三曲ある。幼少期から一緒に生活していた従姉妹のメアリー、義理の娘のアントニオへ捧げた曲である。
そしてもう一曲が、本セッションの問題点となる。それは当時の妻ネイマに捧げた曲、「Naima」である。この録音が紛失したのであった。このことがアルバム「ジャイアント・ステップス」発売への大きな問題点となっていく。(私見です)
 

18度

 投稿者:マハール  投稿日:2020年 5月29日(金)07時34分54秒
  19590504-04
Countdown (alternate take)  (John Coltrane)
(4分34秒)


【この曲、この演奏】
この曲の演奏は、結果としては最初のがOKテイクとなりましたが、続けてもう一度この曲の演奏を行いました。
演奏時間は前テイクの倍近くとなり、それはコルトレーンのアドリブ・パートが増えたからであり、その中身は前テイクのそれに対して殺気が加わったものです。
両テイク共に聴きごたえあるものですので、アルバム「ジャイアント・ステップス」にどちらのテイクを加えるかは、アルバム全体の構成を考えてのものだったと思います。




【エピソード、訴え組曲】
資料07に、1995年11月12日に行われた、コール・ポーターによるトミー・フラナガンへの、電話によるインタヴューが掲載されている。
それによれば、「Giant Steps」「Countdown」「Sweet Sioux」の3曲は、組曲となる予定だった。その組曲は「Suite Sue(訴え組曲)」と名付ける予定で、それは古い曲である「Sweet Sue」の語呂合わせであった。
私見ではこの組曲の一つは「Giant Steps」ではなく、この日に演奏された「Spiral」であったのではと思う。「Sweet Sioux」が聴けないだけに何とも言えないが、「Spiral」と「Countdown」というスピードとスリル感を追求した曲にも、同じ毛色を感じるからだ。
 

20度

 投稿者:マハール  投稿日:2020年 5月28日(木)07時22分14秒
  19590504-03
Countdown (John Coltrane)
(2分23秒)



【この曲、この演奏】
コルトレーン作のこの曲の演奏記録は、資料06では3回となっている。最初は本セッションで、正式レコーディングはこれだけです。2回目はアート・テイラーのお母さんの家での演奏で、メンバーは同じです。テイラーの記憶によれば15分ほど演奏したとのことです。この演奏はテイラーの記憶では、この年の4月か5月とのことなので、ひょっとしたらこちらが1回目かもしれません。そして3回目は1960年7月22日のフィラデルフィアのショウボートでのライブで、マッコイ、スティーブ・デイヴィス、そしてラ・ロカというメンバーです。
さらにコルトレーンは、1958年のサボイでのハーデンのセッションで「Countdown」を演奏していますが、こちらはハーデン作の同名異曲とのことです。(私は未聴)
さてここでの演奏ですが、資料09には次のように記述されています。
マイルスの「チューン・アップ」のコルトレーン・チェンジ・ヴァージョン。テイラーのカラフルなソロに続いてコルトレーンのアドリブ、そしてテーマが初めて出てエンディングまでの2分21秒は呆気に取られたまま過ぎる。♪=300をゆうに越えるテンポも複雑なコードチェンジも関係なく、これでもかと迫り来るコルトレーン。
私が感じながら上手く表現できないところを、音楽知識も加えて適切に書かれているので、そのまま引用しました。
この日の演奏で、特にこの曲の演奏で、コルトレーンはドラムの重要性を痛感したことでしょう。悪い書き方かも知れませんが、3月26日のドラム奏者レックス・ハンフリーズでは、この曲の演奏は形にもならなかったことでしょう。
テイラーをはじめこのリズム陣だからこその、コルトレーンのスピードとスリル感あふれる演奏になったのです。



【エピソード、このセッション】
コルトレーンの重要作品である「ジャイアント・ステップス」の第1回目の録音が、本セッションである。コルトレーンとしては3月26日をそれとしたかったのかも知れないが、何しろピアノとドラムがコルトレーンの演奏について来れずに、この時には全てボツとなってしまったのだ。
そこでメンバーの再考したコルトレーンは、プレスティッジ時代の気心知れた盟友を呼んだのである。ピアノのトミー・フラナガンと、ドラムのアート・テイラーだ。このメンバーでの演奏した「Spiral」と「Countdown」は、名盤「ジャイアント・ステップス」に堂々と鎮座した。
そしてこの翌日にも同メンバーでレコーディングを行い、本来ならば「ジャイアント・ステップス」の収録は終わったはずだった。
なおこの日と翌日の録音セッションには、録音日の誤りとか、テープ紛失があり、その意味では今後に新たなものがコルトレーン・ファンに提供されるかも知れない。それを待ち望みたい。
 

20度

 投稿者:マハール  投稿日:2020年 5月27日(水)07時23分38秒
  19590504-01
Spiral (John Coltrane)
(5分58秒)


【この曲、この演奏】
コルトレーン作のこの曲は、半音づつ下がっていくスリル感ある曲であり、コルトレーンの重要レパートリーとなって然るべき曲と思いますが、資料06によれば演奏記録は二回だけです。それは本セッションと、1960年7月22日のフィラデルフィアのショウボートでの、私家録音が残っているライブだけです。
螺旋階段を駆け下りていくスリル感と疾走感を、コルトレーンは見事に演奏しきっています。そしてソロにおける想像力の塊は、一度聞けばこの曲が頭から離れなくなるものです。これにはこれを支えるリズム陣の、熱気溢れる演奏によるものが大きいのでしょう。特にベースとドラムの演奏は、そこだけに意識を集中させて聴くだけでも興奮するものです。またトミフラにはソロ・スペースが与えられ、期待に応える演奏となっています。
この曲の演奏を聴くだけでもこのセッションの充実ぶりが分かり、そうすると3月26日のセッションの寂しさがより目立ってしまいます。
さらに付け加えるならば、このセッションも3月26日同様に別のテイクの存在があるならば、それを聴きたいのですが、有無を含めて火災での消失で敵わぬ希望となってしまいました。




【エピソード、このセッションに関する各情報について】

「Countdown」について、録音日
資料07には「Countdown」2回の録音日について、「以前は5月5日とされていたが、資料16により5月4日である」と記述されている。確かに資料06でも資料09でも、5月5日の演奏となっている。
そして従来は5月4日録音とされていた「Cousin Mary」が、この資料16により5月5日録音となったのである。これはマトリックス番号3464の「Countdown」と、3469の「Cousin Mary」からすれば、本来ならば誰もが想像できる範囲のことだ。
しかしながらアトランティックが「ジャイアント・ステップス」を1960年1月に発売した際に示した情報に、この2曲の録音日の取り違いが起きた。そこでジャズ評論界においては、5月4日録音とされた「Cousin Mary」のマトリックス番号については、「混乱のため番号を付け忘れ、後から4日と5日の最後の演奏曲(Giant Steps, 3468)に続けた番号を付した」との見解が一般的なものになっていた


「Sweet Sioux」のについて
このセッションでのこの曲の演奏記録は1983年発行の資料09にも記載されているので、知れ渡っていた事実なのであろう。そしてその資料09には、「未発表のオリジナルで詳細は全く不明」となっている。この曲の作者はコルトレーンであるとしているのは、この資料09だけである。
資料07ではこの録音は、1976年のアトランティック倉庫の火災で紛失」したとなっている。私はこのことには幾つかの視点から疑問を持つが、資料07の記述に従うべきであろう。
 

20度

 投稿者:マハール  投稿日:2020年 5月26日(火)07時14分13秒
  さてシールマンスさんの「イス ジャケ」作品。
1曲目の「You Are My Sunshine」のような、幼子を連れて家族でピクニックへ向かう車中に相応しい演奏が半分ほどを占めているので、4年前の「聴き流れていくだけのイージー・リスニング作品」との評になったのでしょう。他の半分ではそれなりに聴いても良いかなとの演奏であり、これでほんの少しブルージーで、そしてレイ・ブライアントに活躍場所があったなら、楽しめる作品になったのでしょう。
このような超マイナーレーベルの、注目度が極端に低い作品でもCD化された、この点を評価しましょう。
 

20度

 投稿者:マハール  投稿日:2020年 5月25日(月)07時06分35秒
  その前にこの作品が録音された1959年10月1日(木)の新聞を見てみましょう、となるところですが、新型コロナウイルス感染拡大対策として、私が利用している図書館の利用が3月上旬より制限されています。したがって、この「新聞コーナー」の調査ができません。
近い日に明るい兆しが見え始め、図書館が通常に戻り次第、「新聞コーナー」を更新します。
 

19度

 投稿者:マハール  投稿日:2020年 5月24日(日)07時06分53秒
  「今日の1枚からつまみ食い」、今回のテーマは「イス ジャケ」です。


「イス ジャケ」作品の35枚目は、Toots Thielemans の The Soul Of Toots Thielemans、1959年10月1日の録音です。(年月はジャケ情報、日は決め打ち)
録音の最中についでにジャケ写撮影となったのでしょうが、こんなに窮屈な姿勢でシールマンスにギターを持たせなくてもと、ジャケを見て思ってしまいます。スツールの存在もそうですが、両写真共に障害物ありで、この写真はやっつけ仕事と言われて仕方ないものです。
本作を「今日の1枚」で2016年7月10日に取り上げた際には、「聴き流れていくだけのイージー・リスニング作品と感じました。レイ・ブライアントの良さも控えめなもの」との感想を私は書いたのですが、それでも良さはあるはず。ジャケには良さを見出せませんが、内容には見出したいです。
 

17度

 投稿者:マハール  投稿日:2020年 5月23日(土)07時39分7秒
  さてケニーさんの「イス ジャケ」作品。
「アゲイン」はアイダ・ルビノ主演映画「ロード・ハウス」で使われた曲で、映画ではルビノ自ら歌っていました。その後もドリス・デイやメル・トーメなど、多くの方に歌われた曲です。「こんなことは二度と起こらないであろう、生涯たった一度のときめき」との歌をケニーさんは、温かみある優しさで歌っています。
ジャケの雰囲気を頭に置いて聴いた今回のつまみ食い、この曲が印象に残りました。
 

14度

 投稿者:マハール  投稿日:2020年 5月22日(金)07時19分56秒
  その前にこの作品が録音された1958年10月1日(水)の新聞を見てみましょう、となるところですが、新型コロナウイルス感染拡大対策として、私が利用している図書館の利用が3月上旬より制限されています。したがって、この「新聞コーナー」の調査ができません。
近い日に明るい兆しが見え始め、図書館が通常に戻り次第、「新聞コーナー」を更新します。
 

11度

 投稿者:マハール  投稿日:2020年 5月21日(木)07時50分56秒
  「今日の1枚からつまみ食い」、今回のテーマは「イス ジャケ」です。


「イス ジャケ」作品の34枚目は、Beverly Kenney の Born To Be Blue、1958年10月1日の録音です。(年は多分、月日は決め打ち)
2000年頃はデジタル一眼レフカメラの聡明期であり、またインターネットによるコミュニケーションの活発さが加速していった時期でした。私はジャズと共にカメラや撮影に関するサイトや掲示板などで、いろんな方から情報を得ていました。
その中に真面目な方々が真摯に撮影技術を追求しているサイトがあり、ある企画でスタジオで白バックでの卵撮影なるものがありました。私はある理由で参加しようとは思わなかったのですが、対象物とバックが同色というのは、ライティングを中心にした露出の扱いが非常に難しいものなので、内容自体には非常に興味がありました。
本作のジャケは、まさにそんな設定の写真であります。カーテン、床、ソファ、そしてケニーさんのお召し物が同色ですが、ソファーとお召し物がはっきりと個性を主張しています。暗室作業を含めて、まさにプロの仕事と言える写真です。
そのソファーですが、かなり独特のデザインです。リラックス系ソファーの中で、片アームのソファーは、それなりに見かけるものです。コルビュジエのLCシリーズの中にも、片アームのソファーがあります。このジャケのソファーも有名作なのでしょうが、イス資料には掲載されていませんでした。ちなみにリラックス系ソファーはお金持ちの方々に人気のようで、マーク・ニューソンのロッキード・ラウンジという1985年発売のかなり独特のソファーが、2006年に100万ドルで落札されたと、イス資料にあります。
それでは2005年9月3日に「今日の1枚」に掲載した、ビヴァリー・ケニーさんのデッカ時代の作品を聴いてみます。
 

12度

 投稿者:マハール  投稿日:2020年 5月20日(水)07時02分56秒
  さてシャロンご夫婦の「イス ジャケ」作品。
ラルフのピアノ、コスタのヴァイブ、モンテロースのテナー、そこにジョー・ピューマのギターも効果的に加わり、決して派手さないものの、趣味の良い演奏を繰り広げています。ただし半分ほどの曲で披露される奥さんのヴォーカルは華がないもので、お上手ですねとの気分の歌がなければ、そこそこの作品となったことでしょう。
「二度と聴かないであろう1枚です」との19年前のおバカ発言を反省しながら、聴き終えました。
 

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