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 投稿者:マハール  投稿日:2021年 1月12日(火)07時13分38秒
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  19611101-02
India (John Coltrane)
(10分33秒)



【この曲、この演奏】
伝説のヴィレッジ・ヴァンガード四日間の幕開けですが、いきなりフォルス・スタートから始まりました。気を取り直してのこのテイクが、事実上の最初の演奏になります。(資料07)
コルトレーン作のこの曲ですが、この時期のコルトレーンの特徴であるインドや中近東の影響が強く出ているものです。資料09には「コルトレーンのエスニカルな要素へのアプローチが如実に表れた曲である。インドよりむしろ中近東の音楽の旋律を感じる」とあり、この曲の特徴を書いています。
この曲はヴィレッジ・ヴァンガード四日間で毎日演奏された二曲の一つであり、その最初の演奏メンバーと使用楽器は次の通りです。
John Coltrane(ss)
Eric Dolphy(bcl)
McCoy Tyner(p)
Jimmy Garrison(b)
Reggie Workman(b)
Elvin Jones(d)
Ahmed Abdul-Malik(tamboura)
ソプラノのコルトレーン、バスクラのドルフィー、ベースが二本、そしてアーマッド・アブドゥル・マリクのタンブーラが加わっています。
さて演奏ですが、テーマではベースのピッツィカートとマリクのタンブーラの持続音で独特の雰囲気を作っている中で、コルトレーンとドルフィーがこの曲を印象付け演奏を行なっています。コルトレーンの短いソロを挟みながらのこのテーマが終わると、3分強のコルトレーンのソロに移ります。スピードの変化をつけながらのソロでは、エルヴィンのドラムが力を増していきます。続いてはドルフィーの2分半ほどのソロに移りますが、バスクラの特徴を生かしたウネリを効果的に用いて、最初からスピード全開であります。この後に再びコルトレーンの2分ほどのソロとなるのですが、ここではドルフィーに触発されたコルトレーンがおります。そして後テーマとなり、最初の演奏を終えていきます。
ソロの機会がないマッコイのピアノは、バッキングにおいても静かな演奏となっています。これを含めて手探りの演奏というのが、この演奏が日の目を見るまで36年かかった理由なのでしょうけれど、ヴィレッジ・ヴァンガード四日間最初の演奏として楽しめるものであると同時に、貴重な演奏と言えます。




【エピソード、本セッションまで】
コルトレーンの最初の公式ライブ・レコーディングである本セッションは、事実上の黄金カルテットにドルフィーが参加して、ヴィレッジ・ヴァンガードで四日間にわたり行われた。
この年の5月末から6月頭の二日間にわたり行われた、コルトレーンのインパルス!最初のスタジオ・セッション「アフリカ/ブラス」の後のコルトレーンの活動記録は、資料07によれば次の通りである。
7月1日 ニューポート・ジャズ祭
7月11日から二週間 ヴィレッジ・ゲイト
メンバーはベースがワークマンのカルテット、そこにアート・デイヴィスが加わることもあったようだ。
7月24日から29日 ショウボート(フィラデルフィア)
このライブにはドルフィーが参加している。この後の活動記録は、ヴィレッジ・ヴァンガード四日間となるのだが、不確かな情報としては10月にもライブを行なっていたようである。また9月1日にはアルバム「アフリカ/ブラス」が発売となっている。
この活動記録からこのヴィレッジ・ヴァンガード四日間までについては、私を含め多くのコルトレーン好きは多くの空想を描くと思うが、各資料を眺めても他の客観的事実はない。
 
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