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 投稿者:マハール  投稿日:2020年11月 4日(水)06時33分29秒
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  今日の1枚は、John Coltrane & Don Cherry の The Avant-Garde、Atlantic原盤、1960年6月の録音です。
「けっして成功作とは言いがたいアルバム」(資料03)と、本作品には厳しいコメントが付き纏います。「(このセッションの)特筆すべき点は、後年、(コルトレーンの)もう一つの顔となったソプラノ・サックスの初使用ということのみだ」(資料09)といった具合です。
さてコルトレーンのアトランティックでの2年間のセッションを簡単に振り返れば、次の通りです。
1959年1月、アトランティックへの挨拶代わりにミルト・ジャクソンとのセッションで、「Bags & Trane」。
1959年3月から5月を主にした練りに練ったセッションで「Giant Steps」。
1959年暮れに新しいバンドを探している途中のセッションで「Coltrane Jazz」。
1960年6月から7月の二日間で本作品のセッション。
1960年10月の三日間で第四期カルテットで「 My Favorite Things」「Coltrane Plays The Blues」「Coltrane's Sound」の三作品。
「すでに心はインパルス!」の中の1961年5月に「Ole Coltrane」。
つまり本作品のセッションは、新天地アトランティックでコルトレーンのその時点での理想形の作品(Giant Steps)を作り上げた後に、次は自分の理想のバンド作りとコルトレーンは目標を移し、その模索の過程の一つと言えるのです。
コルトレーンと同様にアトランティックの顔となったオーネット・コールマンが作り上げたバンドを借りて、コルトレーンが理想とするバンドとはを追求しようとしたと、本セッションは言えると思います。
Don Cherry(tp), Charlie Haden(b), Percy Heath(b), そしてEd Blackwell(d)との演奏の本作品は、アトランティックのコルトレーン八作品の最後として、規格番号1451で1966年4月に発売されました。



昨日の1枚は、John Coltrane の Coltrane's Sound。
曲の持つ雰囲気からは随分とアグレッシブなアレンジのスタンダード二曲に続く、コルトレーン作の曲の演奏が素敵に響いています。A面が「Central Park West」、B面が「Equinox」、これはまさにアルバム構成の成功と言えるのでしょう。しかし首を傾げるのは、それに続く三曲目が、全体の流れにあっていません。ここの曲が云々ということではなく、あくまで構成なのですが、本当に残念な点です。しかしアルバムとしては、なかなかなものでしょう。
このアルバムを不幸な存在にしているのは、発売時期です。1964年と言えば、インパルス!から「クレッセント」と「ライブ・アット・バードランド」が発売された年です。そこに1960年録音の本作品となると、埋もれてしまうのは致し方ないことです。
1960年10月下旬の三日間のセッションから生まれた三作品、「マイ・フェイヴァリット・シングス」と「コルトレーン・プレイズ・ザ・ブルース」、そして本作品を、「コルトレーン・カルテットのアトランティック三部作」と呼ぶ向きがあるようです。もっとアルバム構成をに熟慮していれば、そんな呼び方も似合うのかなというのが、私の感想です。
 
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