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20度

 投稿者:マハール  投稿日:2020年 5月10日(日)07時10分38秒
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  今日の1枚は、Tal Farlow の Tal、Verve原盤、1956年の録音です。
ディスクユニオン関内店中古CD半額セールで、300円で購入した作品です。
タル・ファーロウのこの名作も、ようやくCDでの入手となり、「今日の1枚」に掲載できます。エディ・コスタ(p)とヴィニー・バーク(b)との、トリオでの演奏です。
さて購入した中古CDには、油井先生が、恐らくは1970年代に書いたとおもう解説が使用されています。そこには日本での1960年台半ばの、日本でのタルの不人気ぶりが書かれています。
タルは現代最高のギター奏者との思いの油井先生は、1966年に「タル・ファーロウ傑作集」編纂を考え、まずは1958年から消息が日本に伝わってこないタルの状況を確かめるために、レナード・フェザー氏に手紙で問い合わせたそうです。そしてフェザー氏からの返信には、タルは経済的に恵まれており、半ば引退の状態であるが時折クラブで演奏している、とのものでした。
他にも下調べを行った後に油井先生は「タル・ファーロウ傑作集」企画を打診したのですが、誰も関心を示さなかったとのことです。ウェス全盛時代にタルは、日本ではすっかり忘れられたのです。
しかしながらタルは1968年のニューポート・ジャズ祭に出演し好評を博し、一躍ジャズ界の注目の的になったそうです。
この「今日の1枚」で取り上げたタルの作品は1969年録音作品(1999/12/10)だけですが、それはまさにそんな時期の作品なのでした。
余計なことかもしれませんが、少し疑問がでました。1969年録音作品を取り上げた際に私は「新・世界ジャズ人名辞典」からの情報として、タルは「1950年代末には引退し看板描きの仕事についていました」と書きました。油井先生が書いたフェザー氏の情報とは違うようですが、深く考えなくてもよいでしょう。



昨日の1枚は、Mark Kleinhaut の A Balance of Light。
ボビー・ワトソンは現在66歳で現役で活動している方ですが、世間の注目度が高かったのは1970年台後半のJMの音楽監督期、そして1980年台から1990年台にかけてのリーダ作を連発していた時期でしょう。
本作品の吹き込みは50歳にある直前のものであり、柔らかみに包まれた優しいアルト演奏をここで披露しています。円熟期に入っていくワトソンの姿が、ここで確認できます。
リーダーのマークは、バッキング陣として存在感のある人なのかなと感じました。押し出しが強いギター演奏ではなく、ワトソンとの相性を気にかけた演奏を行なっています。そう言えば1999年録音盤を「今日の1枚」で取り上げた際の私の感想は、押出しの弱さを感じてのものだったのでしょう。
この時期のワトソンの姿を楽しめる、佳作といえる内容でした。
 
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