新着順:216/3096 記事一覧表示 | 《前のページ | 次のページ》

13度

 投稿者:マハール  投稿日:2020年 4月27日(月)07時20分59秒
  通報
  19590326-11
Naima (Take 3, Alternate Version) (John Coltrane)
(4分30秒)



【この曲、この演奏】
コルトレーンの重要曲「ネイマ」の演奏記録は、資料07によれば44回あります。その中でスタジオ録音となると、アトランティック時代の3回となります。最初のは本セッション、2度目は1959年5月5日のセッション、そして3回目はアルバム「コルトレーン・ジャズ」に収録されて1961年2月に世に出た1959年12月2日のセッションです。
この中で私は2度目のスタジオ収録とされているものには、疑問に思っています。「ジャイアント・ステップス」を始めに5曲が演奏され、資料07には合計9テイクが演奏されたのですが、8テイクは何らかの形で世に出ておりますが、「ネイマ」だけは1976年の火災で焼失したとなっているからです。ただし藤岡氏をはじめとするコルトレーン研究家たちの見解ですので、私のような単なるコルトレーン好きがどうのこうの言うことではないのでしょう。
先ほど44回の演奏記録と申しましたが、一つを除いては全て、この1959年3月のセッション以降の演奏です。そうではない1回とは資料07では、1958年8月から10月に行われたニューアークでのライブで、これにはウェイン・ショーターやリー・モーガンが参加しており、「ジャイアント・ステップス」も演奏されたとのことです。この情報は藤岡氏が1990年12月21日に、大阪ブルーノートでウェイン・ショーターから聞いたものとのことです。
これが本当ならば、「ネイマ」と「ジャイアント・ステップス」というコルトレーン作の重要曲であり、新天地アトランティックでのレコーディングまで温めていた曲が、その半年前にライブで演奏されていたことになります。もしこの録音が世に出たならば、仮に雑音の中に微かにきこえる演奏であろうとも、世のジャズファンを驚嘆させることでしょう。
さて演奏ですが、メロディを大切にしながらそれを発展させて行くコルトレーンのソロには聴き入るものがあります。ただしこのセッションで、この曲の3つのテイクが演奏を終えているのですが、このテイク3をOKテイク(アルバムAlternate Takesへの収録)とする判断基準がどこにあるかは私には掴みきれませんでした。しかしその判断をしたのはコルトレーンではなく、アトランティック側なので、考え込む必要はないのでしょう。
「ジャイアント・ステップス」に続き、ウォルトンにピアノ・ソロのスペースが与えられていないことからも、コルトレーンが満足していないことが伺えます。





【エピソード、The Heavyweight Champion john coltrane】
その死後においても数多くの発掘音源が世に出るミュージシャンが何人かいるが、その筆頭格の一人はコルトレーンである。今までにそんな発掘音源に多くのコルトレーン好きが驚きの中で飛びついており、私もそんな一人である。
コルトレーンのアトランティック時代の演奏を、その演奏順に収録したCD箱が、1995年に世に出た(ただし少なくとも日本に入って来たのは1996年であろう)。アトランティックから発売された8枚+2枚の作品に収められた曲が、その演奏順に聴けることは実に嬉しかった。
しかしこのCD箱「The Heavyweight Champion john coltrane」がコルトレーン愛好家を興奮させたのは、「Disc Seven」である。1976年の火災で、コルトレーンのアトランティック時代の発掘音源を聴ける機会は失ったと思っていたコルトレーン愛好家に、発掘音源を送り届けたのである。
1959年3月26日、5月5日、1960年10月24日のセッションでの様子を、この「Disc Seven」で聴けるようになったのである。
「The Heavyweight Champion john coltrane」が世に出てから数年後には、世の中はインターネットが当たり前となった。ジャズに、そしてコルトレーンに関する掲示板、BBSがネット上に多数でき、私も幾つかのBBSを覗き、そして拙い英語で書き込みを行ったことがある。その際に「Disc Seven」と書くだけで、何を指しているのか皆が分かった場面に出くわし、コルトレーン愛好家にこれが如何に浸透しているのか実感したものだった。
私が購入した1996年、値段は一万円を超えていた。そして「Disc Seven」だけが、スコッチ・テープの箱を模したケースに収録されていた。
今は五千円を切る値段で、「The Heavyweight Champion john coltrane」が購入できるようである。それにはスコッチ・テープ箱仕様になっているかは分からないが、購入する価値は十分にあるものだ。
なおこの「今日のコルトレーン」では資料16として、「The Heavyweight Champion john coltrane」に記述されていることを扱っている。
 
》記事一覧表示

新着順:216/3096 《前のページ | 次のページ》
/3096