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20度

 投稿者:マハール  投稿日:2018年 6月14日(木)07時25分23秒
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  さてビショップさんの「Just In Time」。
制作会社代表であり本作をプロデュースした妙中氏が、封入解説を書いています。それを括弧書きで引用しながら、感想を書きます。
「スピークロウはビショップの最初のリーダー作でありよく売れた作品だが、取り立てていのヴェイティブでもないが人気盤になった。単にストレートにスウィングしているだけなのが、案外いい結果を産んだのではないだろうか」
この”単”に というのが、難しいのでは。何かひねりを加えたいとの思いになり、何かボケたピアノトリオ作品になってしまうのが多い中で、「単にストレートにスウィングしているだけ」とは難しいことなのではと、私は思います。そこには確かな技量としっかりした個性がなければ成立しないことなのでしょう。
その後に妙中氏は、ビショップが1960年代後半に作曲法を学んだことが「このコンセプトがストレートにスウィングする彼の表現方法を崩し始めた」「それらは2枚のブラック・ジャズ・レーベルのアルバムに聞かれる」と述べています。
この部分についての私の感想は、いずれ取り上げるブラック・ジャズ・レーベルの作品の時に書きたいと思います。
その後の本作制作の経緯について妙中氏のコメントをようやくして書きます。「平凡な作品に終わっていた1970年代のミューズ時代、そして1980年代に入ってビショップのレコーディングは聞けなかった」「そんな折、友人のフレッド・ノースウォーシー氏から電話があり、ジャズ・フェスでのビショップの評判が良かった。ビショップのアルバムを作るべしとノースウォーシー氏から勧められた」とのことです。何かの縁が本作制作に結びついたのでしょう。
「10年ぶりの新作アルバムはほとんどビショップのお気に入りの曲を選んだわけだが、内容は27年後にしてスピーク・ロウを超えた」
超えたかどうかは別にして、ビショップの代表作、そしてピアノトリオの代表作の1枚が誕生したことに、強く同感します。
「(Just In Timeについて) なんのてらいもなくスウィングするこんなビショップが聞きたかったのだ」、本当にその通りです。30年前の渋谷のジャズディスク専門店で本作に心引かれた常連客は、まさにこの思いだったのでしょう。
 
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