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19度

 投稿者:マハール  投稿日:2019年 5月20日(月)07時34分58秒
  さてキャシーさんの「イス ジャケ」作品。
「Cathy Hayes」で検索すると、ヒットするのは本作に関するページだけです。ネット上の情報量が増え続ける中ですが、キャシーさんは本当に人知れずの存在なのでしょう。
ジャケ写同様に大人の雰囲気が満載で、「Happiness Is Just A Thing Called Joe」でのような婉然な歌声に接すると、彼女の緑の黒髪に顔を埋めたくなることでしょう。
アレンジも担当したバーニー・ケッセルを筆頭に豪華なメンバーが参加していますので、力を入れたレコーディングになっています。もう1枚はキャシーさんの大人の世界に触れたいところですが、それは無理なようです。
 

19度

 投稿者:マハール  投稿日:2019年 5月19日(日)07時15分6秒
  その前に、この作品が録音された1959年1月1日(木)の 読売新聞を見てみましょう。
先ずはトップ記事。
日経「34年度の予算案決まる、一兆四千百九十二億、減税初年度 五百二十五億」
読売「34年度予算政府案なる、1兆4192億4800万、財政投融資は5198億円」
朝日「三十四年度予算案きまる、一兆四千百九十二億、総額は大蔵原案の線」
一丁ヨイクニとのことです。


ではこの1月1日の読売新聞から少しばかり紹介します。
・11面に「きょうからメートル法」との見出しがあります。それまでの尺貫法、ヤードポンド法は売買や取引などの流通面では使用出来なくなりました。しかし工場や家庭内での使用は問題なしとのことです。
私は昭和の終わりにお付き合い頂いた取引先の方、当時まだ30歳半ばの方が尺で長さを表現する場面に何度も接しました。この法律施行から30年を経っても尺貫法は使われていたのでした。ちなみにゴルフの世界では、未だにヤードが使われています。
・9面には東映が一面広告を出しています。3日封切りで2本、2日までの上映が2本、その他が3本、計7本の映画を宣伝しています。その中で大友柳太朗と美空ひばりは、主演級で2本に出演しています。
・TV欄は正月らしい番組の中で「東西対抗ラグビー」が、NHKと日テレで中継放送されています。「京大 対 慶応」の結果は、103ー6で慶応の勝ちでした。ただしこれは決勝ではなく、1月9日の決勝戦は早稲田14ー3関西学院との結果でした。この「東西大学対抗ラグビー」は、後に「全国大学ラグビーフットボール選手権大会」となり、今に続いています。
 

19度

 投稿者:マハール  投稿日:2019年 5月18日(土)07時51分28秒
  「今日の1枚からつまみ食い」、今回のテーマは「イス ジャケ」です。


「イス ジャケ」作品の8枚目は、Cathy Hayes の It's All Right With Me、1959年1月1日の録音です。(年はジャケ情報、月日は決め打ち)
日本でも路上カフェが増えてきました。これは年の再整備により歩道がスペースに広がりを持たせた地区を増やしてきたことと、それに合わせ街の魅力アップのために行政側が主導して路上カフェを誘導してきた事によります。
私の周りでもそんなスペースが多くあるのですが、犬の散歩の後に少し休憩との使われ方が目立ち、本作ジャケのように大人のカップルの詮索してはいけない会話の場面にはなかなかお目にかかれません。日本では路上カフェは、これからなのでしょう。
さて路上カフェで似合う椅子といえば、このジャケにあるようなものでしょう。ゆったりと座れ、そして雨に濡れても大丈夫ものです。これで段積みできるタイプならばベターなのですが、この椅子では段積みは無理なようですね。
「今日の1枚」で1999年6月23日に本作を取り上げた際には、「しっとりとした歌声の方です。悪く言えば、少しこもる感じ」と感想を私は書きましたが、全体としては気に入った作品との感想でした。その感想から20年、年齢だけは「大人のカップルの詮索してはいけない会話の場面」が似合うようになった今、どのような感想になるのでしょうか。
 

18度

 投稿者:マハール  投稿日:2019年 5月17日(金)07時30分31秒
  さてウォレスさんの「イス ジャケ」作品。
最初の曲「All Night Dance」は、1960年代後半の所謂サザン・ロックの香り漂うブルース・ロックであり、ジョンスコとウォレスの堅いパワーで胸のすく演奏を行なっています。他にも「テネシー・ワルツ」などタイプは違えど、アメリカ南部の香り漂う曲が並んでいます。この作品でプロデュース面でも重要な役割を果たしているというドクター・ジョンの存在も大きいものです。
録音当時は、ウォレス38歳、ジョンスコ36歳、ドクター・ジョンは43歳です。この三人が幼少の1940年代後半から青年となった1960年代のまでに慣れ親しんだ南部の音楽を、この作品では愉楽を加えて表現したのでしょう。
私が持っているのは国内CDですが、そこで岩浪氏が解説を書いているのですが、南部を理解できなければアメリカは理解出来ないとのことを書いています。NYばかり見ていてもアメリカは分からない、それでは富士山ゲイシャだけで日本を理解しようとしている外国人を笑っているのと同じだと、手厳しいことを書いております。
「今日の1枚」で酷評した私は、17年経ってようやく本作の良さを感じることができました。
 

18度

 投稿者:マハール  投稿日:2019年 5月16日(木)07時30分36秒
  その前に、この作品が録音された1985年1月1日(火)の新聞を見てみましょう。
先ずはトップ記事。
日経「繁栄の新世紀、競い合う、日本走らすXカー」
この日初回の「アジアは翔る」です。Xカーとは韓国の現代がアメリカ市場に投入する小型車のことで、日本の脅威になるのではとのことです。

読売「100億円 課税回避、オリエント・リース社、海外にプール 運用、関連100社、税制の盲点をつく」
税制の盲点をつくのは常套手段なので、悪く言われることではなく、記事もそこには気を使った書き方になっています。ちなみに同社は1989年に社名をオリックスに変更しました。

朝日「軍縮の枠組み探る 米、宇宙兵器を最重視 ソ、米ソ外相が本社へメッセージ、ジュネーブ会談へ抱負」
米はシュルツ外相、ソ連はグロムイコ外相です。


ではこの1月1日の朝日新聞から少しばかり紹介します。
・3面に「大学九月始業検討へ、臨教審、国際化への主張酌む」との見出しがあります。
日本は1872年に最初の「学制」を公布した際には九月入学となっていたようです。しかし1886年に官公庁の会見年度が四月始まりになったことから、四月入学が定着したとのことです。
最近では「大学九月始業」論議は聞かれません
・同じく3面に「賀正」と書かれた三豊製作所の広告があります。今ではミツトヨと1987年に商号変更した会社と、そのままの三豊製作所という会社があります。どちらも前株なので、この広告主がどちらなのかは分かりませんでした。
・TV欄 NHK教育 20:00からは「ウィーン・フィル・ニューイヤー・コンサート」の生放送です。この年はマゼールの指揮でした。ちなみに1986年まではウィーン・フィルの常任指揮者が指揮を行っており、マゼールも7年連続で指揮を行いました。
 

17度

 投稿者:マハール  投稿日:2019年 5月15日(水)07時27分50秒
  「今日の1枚からつまみ食い」、今回のテーマは「イス ジャケ」です。


「イス ジャケ」作品の7枚目は、Bennie Wallace の Twilight Time、1985年1月1日の録音です。(月日は決め打ち)
椅子分類を見ますと、ジャケにあるような背もたれのある椅子はダイニングチェアと呼ばれています。さらにジャケにはお揃いデザインのテーブルもありますので、正しく居間での食事のために椅子なのでしょう。
さてベニー・ウォレスさんの本作を2002年5月12日に「今日の1枚」で取り上げた際には、私は酷評を書きました。今それを読み返し、恥ずかしい思いです。「楽しんで1回で終わる作品。録音の薄っぺらさが、それに輪をかけているね」と、書いてしましました。ただしこれは、その時の正直な感想であったことは、間違いありません。
豪華なメンバーでの本作を、今回は「つまみ食い」することになりました。薄っぺらな人間だった17年前の私から、少しは成長した感想を書ければと考えています。
 

17度

 投稿者:マハール  投稿日:2019年 5月14日(火)07時13分41秒
  さてシルバーさんの「イス ジャケ」作品。
念入りに準備をしてリーダー録音に臨んでいただけあって、バラエティに富むシルバー作の曲を並べており、巧妙なアルバム作りとなっています。また既に長い活動歴のメンバーだけあって、特にフロントのブルー・ミッチェルとジュニア・クックの存在が活きております。
この二人に焦点を当て、またシルバーのピアノの冴えを際立たせる演奏は、本作がハード・バップの傑作と言われるのも、当然のものです。
ジャケにある背もたれ有りのピアノ椅子が、この録音の際には軋んでいたのではと思うほどの、白熱の演奏でした。
 

15度

 投稿者:マハール  投稿日:2019年 5月13日(月)07時30分37秒
  その前に、この作品が録音された1959年8月10日(月)の新聞を見てみましょう。
先ずはトップ記事。
日経「数量景気の九月決算、本社予想、増収率は九.八%、増益率は十八.七%、操短産業も好調へ」
取引量が増えることで景気が良くなるのを数量景気、価格上昇により好景気となるのを価格景気と呼びます。また1954年から1957年までの神武景気は、数量景気とも呼ばれていました。
また操短産業とは、非鉄・繊維・パルプを指すと、記事で説明しています。終戦後に操業短縮による生産過剰と価格低落を防ぐことが独禁法により禁止されましたが、1953年の同法改正により公取委の認可を受けることにより、操業短縮が認められました。

読売「岸首相、あす帰国、政局再び激動、安保などめぐり」
欧州および中南米11カ国の訪問からの帰国です。

朝日「日韓会議 また難航か、本格交渉は遅れる、懸案、中断のまま」


ではこの8月10日の読売新聞から少しばかり紹介します。
・7面の「お買いもの」コーナーでは、「目のつかれない電球、アイレスト・ランプ」との見出しと共に、女性がランプを持っている写真が掲載されています。蛍光灯と電球がある場所では、目は常に調節を行っており疲れるため、それへの対応の電球との記事内容です。60ワットで100円からとありますが、メーカー名は書かれていませんでした。
・9面下に日本勧業銀行宝籤部のお詫び広告があります。第113回関東・中部・東北自治宝くじの一等当選番号発表に置いて、存在しない番号を発表したとのことです。120,000~189,999までの番号で宝くじを発売したのですが、抽選し発表した番号は2組の111,263でした。一等のみ抽選をやり直すとのことです。
・TV欄では、最高裁での松川事件の上告審判決の生放送が、日テレ・KR・フジで組まれています。今では当たり前の開廷前の映像収録は、この時期には行われていないようです。
その結果は、二審判決を破棄して仙台地裁へ差し戻すとの内容です。そして最終的には、起訴された20名全員が無罪となって、国鉄三大ミステリー事件の一つは真犯人が分からないままとなりました。
 

16度

 投稿者:マハール  投稿日:2019年 5月12日(日)07時21分54秒
  「今日の1枚からつまみ食い」、今回のテーマは「イス ジャケ」です。


「イス ジャケ」作品の6枚目は、Horace Silver の  Blowin' The Blues Away、1959年8月10日の録音です。
「イス ジャケでつまみ食い」企画のために本作を拾い上げた時に、ピアノ奏者が座る椅子を見て、私は「分かってないなぁ」と呟きました。しかし調べればピアノ椅子は、背もたれ無しと有りに分類されるとのこと、「分かってない」のは私でありました。
2009年4月11日に「今日の1枚」で本作を取り上げた際には、油井正一と大橋巨泉の本作に関わる出来事を書いて、私の感想らしきことは殆ど書いておりません。今回の「つまみ食い」では、しっかりと感想を書きます。
 

17度

 投稿者:マハール  投稿日:2019年 5月11日(土)07時17分59秒
  昨日の1枚は、Rosewell Rudd - Giorgio Gaslini  の Sharing。
ブルースの匂いがトロンボーン演奏から舞い上がるラズウェル・ラッド、それを迎え撃つガスリーニの奥深いピアノ。その二人の協調とその奥でのぶつかり合い。デュオの楽しさが奏功している作品です。
トロンボーンとピアノのデュオ作品というのが存在していることでも、価値のある作品でしょう。
 

16度

 投稿者:マハール  投稿日:2019年 5月10日(金)07時31分20秒
  今日の1枚は、Rosewell Rudd - Giorgio Gaslini  の Sharing、Dischi Della Quercia原盤、1978年7月の録音です。
トロンボーン奏者のラズウェル・ラッドは1960年代にシェップやチェリーらと共に、ジャズの可能性を追い求めていき、その後も真摯な音楽活動を続けた方です。
そんな彼と、ピアノのガスリーニさんのデュオ作品です。


昨日の1枚は、Anthony Braxton の Five Compositions (Quartet) 1986。
デビッド・ローゼンブームは、分類分けで言えば現代音楽の流れの方と感じました。そんな意味での即興演奏のぶつけ合いですので、凡人の私には感じる場面が少ないのは致し方ないこと。
その中で裏ジャケに、Composition - No.122 (+108+96)との表記と共にあるお船のイラストが描かれている曲では、穏やかな波ながらいくつもの問題に直面している航海の様子が目に浮かびました。
何かを想像させてくれる演奏と感じる限り、私はこの種の演奏と縁が切れそうにありません。
 

17度

 投稿者:マハール  投稿日:2019年 5月 9日(木)07時54分16秒
  今日の1枚は、Anthony Braxton の Five Compositions (Quartet) 1986、Black Saint原盤、1986年7月の録音です。
アンソニー・ブラクストンの「Compositions」シリーズの第3作目には、ピアニストのデビッド・ローゼンブームが参加しています。ローゼンブームはリーダー作を8枚ほど発表していますが、作曲と教育者としての活動が主の方のようです。Mark Dresser(b) と Gerry Hemingway(d)とのカルテットでの演奏です。


昨日の1枚は、Cassandra Wilson の Belly Of The Sun。
私は映画「ラスト・ワルツ」を観てからザ・バンドを聴き始めたのですが、彼らの名曲「The Weight』が本作の1曲目に入っています。ストーンズのアルバムで発売と同時に購入したのは「ラブ・ユー・ライブ」(当時は凄い日本名でしたが)からですが、そこで取り上げていたミシシッピ・フレッド・マクドウェルの「ユー・ガッタ・ムーヴ」も本作に収録されています。他の曲も詳しい方からしたら、有名な曲ばかりなのでしょう。
私が聴いていたカサンドラさんよりは声が太くなったかなと感じながら、アメリカに馴染み込んだ曲を、ブルースとジャズのセンスで素晴らしく表現した内容になっている作品です。
本作はかなりのヒット作になったとか。中古市場にもかなりの枚数が流れ込んだことで、2001年のカサンドラさんに触れることが出来ました。
 

12度

 投稿者:マハール  投稿日:2019年 5月 8日(水)07時30分54秒
  今日の1枚は、Cassandra Wilson の Belly Of The Sun、Blue Note原盤、2001年の録音です。
ディスクユニオン関内店中古CD半額セールで、150円で購入した作品です。
既に20枚ほどの作品を発表している人気者カサンドラ・ウィルソンですが、私が持っている作品、「今日の1枚」で取り上げた作品は3枚であります。それらは彼女が活動を始めた1980年代後半に録音されたものです。
ウィキペディアによれば本作は「ミシシッピ川のデルタ地帯でブルースに根ざしたレコードを作る」意図で制作されたものです。
久しぶりの彼女の作品を聴いてみます。


昨日の1枚は、Jackie McLean の Hat Trick。
最初はモタモタ感あるかと思ったマクリーンのアルトですが、演奏が進むに従って勢いあるもにな理、また丸味が加わったとは言え塩っ辛い音色は健在です。
初聴きとなる大西順子ですが、よく言われる力強いタッチでのスイング感は流石と感じましたが、私にはまだまだ個性がどうのこうのと言えるまでの理解とはなりませんでした。
聴く前はは大西順子が介護士的な役割なのかなと思ったのですが、マクリーンとのぶつかり合いとなっています。また選曲はマクリーンに関わる有名曲が並んでおり、それは楽しめるものです。
「センチメンタル・ジャーニー」の出だしはもう少しシャキッとしろよと思いながら、でも楽しめた作品でした。
 

14度

 投稿者:マハール  投稿日:2019年 5月 7日(火)07時37分7秒
  今日の1枚は、Jackie McLean の Hat Trick、Sonethin' Else原盤、1996年1月の録音です。
ディスクユニオン関内店中古CD半額セールで、250円で購入した作品です。
録音の時に64歳のマクリーンが主役の作品です。「今日の1枚」では12枚の彼のリーダー作品を取り上げましたが、「最新」の録音は1967年のもの(2001/3/16掲載)でした。
息の長い活動のマクリーンですが、1994年9月のライブの際に血圧が以上に上がり、1995年3月まで静養していたそうです。本録音はその復帰から9ヶ月後となります。
本作品には「meets junko onishi」とのクレジットも付いています。1993年のデビュー以来、破竹の勢いだったピアニストの大西順子を迎えての演奏です。私は自分のオーディオで大西順子を聴くのは、この盤が最初となります。
ベースにナット・リーヴス、ドラムにルイス・ナッシュを加えての、カルテットでの演奏です。


昨日の1枚は、McCoy Tyner plays John Coltrane の Live At The Village Vanguard。
コルトレーン・バンドという中だからこそのマッコイのあの演奏だった訳ですから、それを他の環境で求める私には無理があるのでしょう。またマッコイ自身としても自分の世界を求める個我もあっての、その後の活動だったのでしょう。しかしコルトレーン時代から30年経ち、自分が輝いていた一時代に素直に向き合い、このコルトレーン企画の一夜に参加したのかなと、このライブ演奏を聴いて感じました。
「クレッセント」での内省を深めていく様子、「アフター・ザ・レイン」での自然美の表現、コルトレーン・バンド時代の演奏とは違いますが、マッコイの気持ちはあの時代に行っているのではと感じる、良い演奏でした。
 

17度

 投稿者:マハール  投稿日:2019年 5月 6日(月)07時49分18秒
  今日の1枚は、McCoy Tyner plays John Coltrane の Live At The Village Vanguard、Impulse原盤、1997年9月の録音です。
「マッコイ・タイナーの作品で、コルトレーン・バンドでのように演奏しているのはありますか?」「よくされる質問だけど、無いよ」
私がジャズ聴き始めの時に、渋谷のジャズ盤専門店の店主と交わした会話です。コルトレーン・バンドでのマッコイ、聴きたい人が多いのでしょう。
2度目のペナン駐在から帰任してからですが、恐らくは2016年頃に、アマゾンで本作を購入しました。アマゾンのサイトに表示される「お薦め品」の中にこのマッコイ作品があり、コルトレーンの名前があるので、すぐに購入手続きとなりました。
1997年9月にインパルスがヴィレッジ・ヴァンガードを1週間借りて、コルトレーン企画ライブを行いました。マッコイ・タイナーは、ジョージ・ムラーツとアル・フォスターというメンバーで、初日に登場しました。それから4年後のコルトレーン生誕75周年に合わせて、本作が発売されました。収録曲はコルトレーン作が6曲、コルトレーンお馴染みのスタンダードが1曲です。



昨日の1枚は、Miles Davis の The Modern Jazz Giants。
MJQから3人呼ぶならば、ジョン・ルイスも一緒にMJQバックでの演奏に何故しなかったのでしょうか。この時期はMJQとして勢いのある時期ですし、ジョン・ルイスを外す理由が分かりません。しかしそこは深く考えずに、モンクを加えてのセッションを楽しみましょう。
このセッションで光った「Bags' Groove」は2テイク共に、同曲タイトルのアルバムへの収録となっています。本作で光るのは、何と言ってもジャズマン大好きのバラッド「The Man I Love」であり、本作冒頭に収録されているテイク2であります。
マイルスはミュートとオープンを使い分け、そして何よりもミルト・ジャクソンの上品な響のヴァイブが、演奏の方向性を決めています。モンクに関しては、お休みモードも楽しめるのが、モンクの存在感なのでしょう。「寝ているモンクもいいじゃねーか」、普通ならばスタジオでも寄席でも出入り禁止になるところが、名人になるとそれが許されるのでしょう。なお「喧嘩セッション」云々は、後になってつけられた話というのが、今の定説のようです。
パーシー・ヒースの正確なベースに感じ入りながら、聴けば楽しめる1枚だと再認識しました。
 

15度

 投稿者:マハール  投稿日:2019年 5月 5日(日)07時39分33秒
  今日の1枚は、Miles Davis の The Modern Jazz Giants、Prestige原盤、1954年12月の録音です。
マイルスの本作品は、寄せ集め盤、或いは10吋盤収録曲のLP化とも言える内容です。しかしその寄せ集め元が凄いです。5曲中4曲は、1954年12月24日のセッションからのもです。モンク、ミルト・ジャクソン、パーシー・ヒース、そしてケニー・クラークが参加した有名セッションです。「The Man I Love」を2テイク、「Swing Spring」、そして「Bemsha Swing」の5曲が、本作に収録されています。
そしてもう1曲収録されており、それはマラソン・セッション後半での収録された「Round About Midnight」です。これは5分強の演奏時間ですが、「ing四部作」のどこかに押し込むことは可能だったはず。やはりCBSでのマイルス1作目の成功を考えて、この演奏を世に出すタイミングをボブ・ワインストックは考えていたのでしょうか。


昨日の1枚は、Miles Davis の Steamin'。
スタートの「The Surrey With The Fringe On Top」は、ガーランドが切り込んでマイルスのミュートとの展開であり、これは四部作共通です。素敵な演奏であるのですが、アルバムの曲構成という意味では、個人的には「Something I Dreamed Last Night」を冒頭にすればとの思いがあります。
その「Something I Dreamed Last Night」は有名曲とは言えませんが、心に染み入るバラッドです。ガーランドのピアノとマイルスのミュート・トランペットが、夕暮れに昨夜の夢を思い出している光景を、聴く者に届けてくれています。残念なのはコルトレーンがお休みなことですが、1958年12月26日のプレスティッジでのコルトレーンのリーダー・セッションでこの曲が取り上げられています。
他のコルトレーンお休み曲は、最後に収録されている「When I Fall In Love」があります。こちらは有名スタンダード曲で、数多くのミュージシャンが取り上げています。快美なバラッドを、マイルスのミュート・トランペットがガーランドの甘さを連れて、酔わせてくれる演奏となっています。コルトレーンは生涯この曲の演奏に縁が無く、その意味でもここで参加して欲しかったです。
本作品は人気の面では「ing四部作」の中で低いものですが、私は「Workin'」で書いたのと同じ理由で、本作品を愛しております。
 

17度

 投稿者:マハール  投稿日:2019年 5月 4日(土)07時42分40秒
  今日の1枚は、Miles Davis の Steamin'、Prestige原盤、1956年5月の録音です。
「Steam」は「蒸気、蒸気をだす」という意味であり、口語では名詞では「馬力、精力」、動詞では「激怒する」という意味があります。スラングとしての使われ方は無いようです。
「ing四部作」の最後となる4枚目の本作のタイトルの意味合いは、「このバンドの推進力」というものではと思います。
マラソン前半から5曲、後半から1曲が本作に収録されれており、6曲中2曲でコルトレーンはお休みとなっています。
ここで余談ですが、オリジナル盤好きの方々にとっては、レコードがいつ発売されたのかが重要な基準になっています。何しろ、プレスティッジにしてもブルーノートにしても、規格番号順に発売されていないため、発売日の特定は難しいものです。
その中でブルーノートについては、9年前にフレデリック・コーエン氏がまとめた著作により、1500番台と4000番台で1965年までに発売されたものについては、発売年月が特定されました。しかしプレスティッジとなるとそのような調査物は無いのですが、「ing四部作」についてウィキペディア掲載の発売時期情報は次の通りです。(2019年3月末の確認)
「クッキン」1957年
「リラクシン」1958年3月
「ワーキン」1959年12月
「スティーミン」1961年5月
ただしウィキペディアの情報には不確かなことも多く、ブルーノートについてはフレデリック・コーエン氏の著作と異なっているものが散見されます。しかし上記のうち「リラクシン」と「ワーキン」については、ウィキペディアのページに情報源が明記されていますので、信用はできそうです。一方「スティーミン」については1960年の発売とする記述がweb状でいくつも見られますが、その情報源は不明であります。
マッチでタバコに火をつけるマイルスのジャケの本作品を、今日は聴いて見ます。


昨日の1枚は、Miles Davis の Workin'。
前2作に続いてガーランドの魅力から入り、マイルスのミュートに痺れる曲で開始されます。そしてアルバムとしての曲配置の良さも加わり、モダンジャズが輝いていた時代を名場面を楽しめる作品になっています。
マラソンセッション前半のコルトレーンいついて、少なからずよく言わない向きが世間にはあります。確かに前半と後半のバンドのまとまり、そしてコルトレーンの演奏には飛躍があります。その飛躍は、コルトレーンの音楽人生最後まで続くのですが、私はプロ生活を実質的スタートさせたマラソン前半、さらにはそに半年前の「小川のマイルス」でのコルトレーンを愛しております。
マイルスとコルトレーン抜きで演奏された「Ahmad's Blues」は、作者ジャマル特有のメロディにガーランドの味わいが乗り、チェンバースとフィリー・ジョーにも聴かせどころを用意して、良い演奏です。
 

15度

 投稿者:マハール  投稿日:2019年 5月 3日(金)07時16分36秒
  今日の1枚は、Miles Davis の Workin'、Prestige原盤、1956年5月の録音です。
「work」という重要動詞には多数の使われ方があり、その中に「作品、著作」との意味があります。このアルバムでのタイトルの意味は当然これかと思うのですが、ジャケットを見ればそうとも考えられません。
タバコを手にしてのジャケットにネクタイ姿のマイルスの後方には、舗装工事中の道路に建設中のビルが写っています。舗装作業員と思われる人に、ロードローラーがある写真です。そすると「作業」の意味で、本アルバムのタイトルにしたのでしょう。
第二次世界大戦後に更なる大発展を遂げたアメリカ経済の中でも、1950年代の朝鮮戦争に刺激されての発展は目覚ましいものでした。その中のの地味なシーンが、この写真なのでしょうかね。
聴くジャズは1950年代にピークを迎えます。その中の名物場面が、プレスティッジでのマイルス・バンドのマラソン・セッション、本アルバムはそのセッションから発売された第三弾です。収録曲は、マラソン前半から7曲、後半から1曲です。マイルスとコルトレーンが抜けたリズム陣だけでの演奏が、1曲あります。


昨日の1枚は、Miles Davis の Relaxin'。
「リラックス」という言葉を意識して聴いたことが影響しているのでしょうが、とにかく気持ちが解放されていく落ち着きを感じる作品です。存在感を放つ「この1曲」を感じさせずに、各曲の良さが生き合うような曲配置になっているのも、そんな思いになった理由でしょう。
「今日のコルトレーン」ではその曲に焦点を当てて書いておりますが、「今日の1枚」ではアルバム単位での感想。主役マイルスの求心力と共に、ガーランドのピアノが巧みに使われ、その美しさが凄艶にまでなっているように感じました。
なお本作品ではコルトレーンが全曲に参加しており、このバンドらからこその彼のテナー・サックスの輝きを感じました。
 

16度

 投稿者:マハール  投稿日:2019年 5月 2日(木)08時09分50秒
  今日の1枚は、Miles Davis の Relaxin'、Prestige原盤、1956年5月の録音です。
日本語として使われている「リラックス」の意味の他に、「Relax」には規制を緩和するとの使われ方があります。webで見た限りでは、スラングとしての意味は内容です。やはりこの作品で使われている「Relax」は、気持ちが落ち着くとの意味合いなのでしょう。洒落たイラスト・ジャケからも、そんな雰囲気が伝わります。
「ing四部作」第二弾の本作には、マラソン・セッション後半から4曲、前半から2曲が収録されています。


昨日の1枚は、Miles Davis の Cookin'。
何と言っても白眉は、A面最初の「My Funny Valentine」になります。マイルスのミュート・トランペットの究極の美しさと言える演奏で、ガーランドの華のあるピアノ、チェンバースとフィリー・ジョーの好サポートが加わり、ジャズの魅力が詰まっている内容です。
コルトレーンは、「My Funny Valentine」ではお休みです。1958年9月9日のマイルス・バンドでのプラザ・ホテルでの正式ライブレコーディングでもこの曲をバンドは演奏していますが、そこでもコルトレーンはお休み。資料06を見る限り、コルトレーンがこの曲を演奏した記録はありませんでした。マイルス・バンドでの2回のうち、どちらかでコルトレーンの演奏が聴きたかったです。何故にマイルスは2度ともコルトレーンを外したのか、分かるようで理解したく無いことです。
さてこの「My Funny Valentine」以外は、全てアップ・テンポの演奏です。その意味ではB面に変化が乏しく、やはりマラソン・セッションの中からB面トップにバラッドを持ってきていたならば、さらに光り輝く作品になったことでしょう。
 

14度

 投稿者:マハール  投稿日:2019年 5月 1日(水)08時02分8秒
  今日の1枚は、Miles Davis の Cookin'、Prestige原盤、1956年10月の録音です。
左手の指でピストンバルブを押さえているイラスト・ジャケですが、改めてこのジャケを見て、マイルスは左利きなのかと思いました。しかしネットから得られる多くのマイルス演奏写真では、どれもが右手の指でピストンバルブを押さえています。しかしこれは私の勘違いで、親指の位置を見ればイラストジャケは右手での演奏でした。演奏者側から見たトランペットのイラストでした。
さてタイトルですが、何故にボブ・ワインストックは「cookin'」としたのかと思い、料理以外の意味を調べました。口語として「(話を)でっち上げる」との意味があるようですが、スラングとしての使われ方は Cook には無いようです。するとタイトルの意味は、誰もがすぐに思いつくような、「マイルスの曲の素敵な解釈」とのものなのでしょうか。そうならば単純なタイトルの付け方と思います。
有名なマラソン・セッションでマイルスは、25曲26テイクの演奏を行いました。そして本盤はその中からプレスティッジが世に送り出した「ing四部作」の先頭打者です。練りに練った曲構成で一番打者を送り出すはずですが、ボブ・ワインストックはセッション2日目の最後の6曲(メドレーとするなら5曲)で本作を世に出しました。「セッションは徐々に熟成を増して行き、最後にその頂点を迎えた」と考えるべきなのか、「マイルスのCBSからの1作目が大好評だから、深く考えずに急いで選んだ」なのか、こればかりは誰も想像になるのでしょうが、私は後者だと思います。
 

13度

 投稿者:マハール  投稿日:2019年 4月30日(火)07時57分2秒
  今日のコルトレーン

19570322-04
Soul Eyes (Mal Waldron)
(17分31秒)


【この曲、この演奏】
マルがこのセッションのために作った、冥冥とした中に浮かぶ清美な様子の曲で、多くのミュージシャンに愛されていくことになる曲です。
そんなミュージシャンの一人がコルトレーンで、1962年4月にインパルスへのレコーディングで、この曲を取り上げました。その1962年には黄金カルテットでのライブで2度演奏した記録が残っています。(資料06)
当然ながらこの曲はマルの重要レパートリーになって行き、特に1970年台以降は数多くのこの演奏記録があります。また記録上では、マルが最後に吹き込んだ曲が、この曲でした。(資料08)
まことに艶冶なバラッドです。特に印象的なのは、テーマでの管楽器4人の響き合いです。郷愁、人生の振り返り、誰にもあるそんな心模様を推し量っているような演奏です。
さて資料09では、ブリッジでコルトレーンはアルトを吹いている(のでは)との記述があります。コルトレーンのテナー演奏の高音域については各資料で言及していますが、この曲でアルトを吹いているとの記述は他にはありません。確かにアルトとも思いますが、そうすると他のコルトレーンの演奏、特に後年の演奏にはそんな演奏ばかりだなとも思います。この点については演奏素人の私には分かりません。
資料11に、この曲は「ウォルドロンがコルトレーンを念頭に書いたもので」との記述があります。コルトレーンのソロにはこの後の彼の演奏を予感させる面があり、マルがコルトレーンの良さを引き出したものと思いました。
長尺すぎる演奏という点を除けば、素敵なものでした。


【エピソード、高校時代のコルトレーン】
コルトレーンが入学したのは、ウイリアム・ペン・ハイスクールであった。そこでサミュエル・バーフォードは、1933年から1968年まで校長を務めた。彼は毎日ように350人の生徒を出迎え、或いは見送ることをしていた。このことはバーフォードがその後にハイ・ポイント市議会議員になるのに役立った。
コルトレーンもバーフォードに出迎えられていた一人であるが、バーフォードの記憶ではコルトレーンの成績は良くなかったとのことだ。
中学時代のコルトレーンは優秀な成績だったのにだ。その理由は誰も知らなかった。音楽のことばかり考えていたのか、大学への進学する考えを捨てていたのかもしれない。(資料01)
 

14度

 投稿者:マハール  投稿日:2019年 4月29日(月)08時07分20秒
  今日のコルトレーン

19570322-03
Light Blue (Mal Waldron)
(7分51秒)


【この曲、この演奏】
「ライト・ブルー」と言えばモンクの曲が有名ですが、このセッションで披露されている「ライト・ブルー」はマル作の曲です。
コルトレーンのこのマル作「ライト・ブルー」は、本セッションだけでの演奏記録です。(資料06)
またコルトレーンにはモンク作の「ライト・ブルー」の演奏記録はありませんが、この年の長期「ファイブ・スポット」出演で演奏していかもしれません。
小気味よいブルース・ナンバーで、ジャスパー、シュリーマン、コルトレーン、そしてヤングと続くホーン陣のソロは、それは朗らかなものです。しかしながらこの演奏の舵取りをしているのは、バレルのギターと感じました。出だしのバレル刻むリズムとマルの絡み、そして最初とホーン陣に続く2回のバレルのソロは、このブルース曲を笑顔に導いております。


【エピソード、コミュニティ・バンドでのクラリネット演奏】
スティール牧師からクラリネットを手渡されたコルトレーン少年は、多くのクラリネット奏者がする45度の角度でクラリネットを持つスタイルではなく、クラリネットの先端を床に向けて、一気に空気を吸い、その空気をクラリネットの中に満たした。
その瞬間、あたりの空気を破って美しい音色が響き渡った。それは低音であったが、ほとんどの少年がコルトレーンの方に振り返るものであった。
「君にはクラリネットが合うようだ。いい音が出る」「クラリネットを習っていたの? それとも誰かの演奏を見て覚えたのかい」このスティール牧師の言葉に、コルトレーンは次のように答えた。「ありがとう、あなたが教えているのをいつもここで見ていました」(資料01)
こうしてコルトレーンはコミュニティ・バンドでのクラリネット奏者となり、演奏に熱中する少年となったあのである。
 

9度

 投稿者:マハール  投稿日:2019年 4月28日(日)07時13分52秒
  今日のコルトレーン

19570322-02
Interplay (Mal Waldron)
(9分39秒)


【この曲、この演奏】
アップテンポで陽気なマル作の曲で、コルトレーンはこのセッションだけの演奏記録です。(資料06)
シュリーマン、コルトレーン、ヤング、そしてジャスパーと続くソロが3回繰り返されていますが、曲調の通りに4人が陽気に演奏しあっています。この日の好調さが感じられる演奏です。



【エピソード、1957年のコルトレーン、クスリと縁切り】
コルトレーンは1955年にマイルス・バンドに加入して、本格的プロ活動を開始したが、クスリのために1957年春にクビとなった。このままどん底の1957年のコルトレーンになってしまうような出来事である。
しかしこの年にコルトレーンは、プレスティッジとの専属契約を得てリーダー作を発表し、またモンクと共演、レコーディングと夏から年末にかけての「ファイブ・スポット」出演というモンク・バンドへの参加という機会を得て、コルトレーンは大きく成長していった。
この成長の1957年となった理由は、コルトレーンがクスリと絶縁したことで、二つの大きなチャンスを活かしたからである。このクスリとの縁切りについて、資料01には次のように書かれています。
1957年の早春、コルトレーンは三大決断をし、煙草・酒・麻薬ときっぱりと手を切ったのである。
家族は当時、フィラデルフィアのコルトレーンの母親の家で暮らしていた。ジョンはあまり仕事をせず、そのかわりに煙草と酒と麻薬に溺れて、愛する音楽から遠ざかっている心の憂さをはらしていた。だが、ある朝目を覚ました彼が「おれはもうやめるよ」と言ったことをネイーマはよく覚えている。
その言葉を聞いた彼女は、もしや彼がやけになって、と不吉な予感に背筋がぞっとしたが彼はさらに言葉をつづけて「もうやめるよ、煙草も、酒もそして麻薬も」沈黙が流れる。「だから君の助けがほしいんだ、とてもひとりじゃだめなんだ」さらに長い沈黙があって、「助けてくれるねネイマ、最後まで協力してくれるだろう、頼むよ」
彼女はよろこびで声をふるわせ答えた。「いいわ、どこまでも一緒にやるのよ」
コルトレーンは母親にも同じ会話を繰り返した。母親は息子の言葉に大いに感銘し、「ジョン、いまからすぐに始めましょう、さあ、気が変わらないうちにやるのよ」
それからの彼は、毎朝体を綺麗に洗い、一日中部屋のこもって、水だけを飲むという断食を続けたのであった。愛する二人の女性とも合わずにだ。愛する二人の女性は、ひたすら祈っていた。
この期間についてネイーマはよく覚えていないが、1週間以内だったようだ。
この後コルトレーンは煙草は再び手にしたが、酒と麻薬との縁は切ったのであった。
 

10度

 投稿者:マハール  投稿日:2019年 4月27日(土)08時31分57秒
  今日のコルトレーン

19570322-01
Anatomy (Mal Waldron)
(11分54秒)



【この曲、この演奏】
タイトル名は、解剖、解剖学、人体の構造との意味であります。また(物事の)詳細な分析との意味もあります。作者であるマルが意図したことは、何となく想像できるようであり、私の想像を超える意味もあるのかなと思います。
コルトレーンはこの曲を、このセッションから2ヶ月後にプレスティッジのセッションで演奏しています。それはコルトレーンとクイニシェットのコ・リーダー作品として発売されており、そこにはマルも参加しています。(資料06)
またマルのこの曲の演奏も、コルトレーンとの2回だけです。(資料08)
スウィングしながら燃え上がっていくジャズの醍醐味を味わえるこの曲は、資料11によれば「オール・ザ・シングス・ユー・アー」のコード・チェンジに手を加えたものです。
ソロ順は次の通りです。(資料09)
バレル、チェンバースのアルコ、マルとリズム陣が先に登場します。その後はヤング、ジャスパー、シュリーマン、コルトレーンと続きます。そして更にトランペットのバトル、そしてテナー・サックスのバトルと続いて行きます。
各楽器の音色と個人の特徴を際立たせる展開が、胸をすく演奏です。この辺りは、音楽監督の立場でこのセッションに参加したマル(資料11)のセンスなのでしょう。
そして私がニヤッとしたのは、最後のテナー二人の四小節交換でした。ジャスパーがコルトレーンに仕掛けているように思え、それによって燃えていく両者の姿が印象に残りました。



【エピソード、このセッション】
ここで掲載しているセッション内容を見れば、プレスティッジお得意寄せ集めセッションの後に、何故にアート・テイラーのセッションがあったのかとの疑問になる。
最初の寄せ集めセッションのメンバーは、トランペット系にウェブスター・ヤングにアイドリース・シュリーマン、テナー・サックスのコルトレーンとボビー・ジャスパー、ピアノはマルでギターはバレル、そこにチェンバースとアートテイラーだ。
そしてアート・テイラーのセッションは、管楽器3人とギターが抜けて、ピアノはガーランドになっている。ピアノがマルのままならば、理解できるもの。
資料11に、その答えがある。
毎週金曜日にヴァンゲル・スタジオを押さえているプレスティッジは、この日に二つのレコーディングを用意したのであった。一つは寄せ集めセッション、もう一つはガーランド・トリオでのレコーディングだった。そして疲れた寄せ集め陣の中でも、疲れを知らないチェンバースとテイラーを、そのままガーランド・トリオに入れたのだ。8曲録音し、6曲が「ガーランズ・ピアノ(LP7086)」という作品で発売され、人気作品となって行った。
そんな状況で、何故だかコルトレーンがスタジオに残っていて、では1曲「C.T.A.」となったようだ。その1曲はテイラーのリーダー盤「テイラーズ・ウェイラーズ(LP7117)」に収録された。しかしながらプレスティッジは数年後にこの曲を、ガーランドの「ディグ・イット(LP7229)」にも入れて発売した。資料によってはこの「C.T.A.」をガーランド・セッションとしているものもあるが、それはこの理由によるものだ。
なおウェブスター・ヤングとコルトレーンの共演記録は、資料06によれば本セッションだけである。
 

13度

 投稿者:マハール  投稿日:2019年 4月26日(金)07時56分2秒
  さてセリアさんの「イス ジャケ」作品。
青藍、錆御納戸、錆納戸、錆納戸、花色、鉄紺、薄花色、薄浅葱、薄水色、深藍・・・、「日本の青」で検索すると、様々な青色系がヒットします。70以上あるようです。
セリアさん作の「Japanese Blue」は、静寂の中に悦と倦怠が同居している素敵な曲であり、セリアさんの歌です。紅掛花色が似合うものです。
本作は感情の微かな動きを捉えた曲が構成よく並んでいて、各曲の良さと合わせて、何度も耳を傾けたくなる作品に仕上がっています。「麗しのロリータ・ヴォーカル」に難色を示す方でなければ、聴く価値有りの作品と言えます。
 

18度

 投稿者:マハール  投稿日:2019年 4月25日(木)07時40分56秒
  その前に、この作品が録音された2001年1月3日(水)の新聞を見てみましょう。
先ずはトップ記事。
日経「ニューヨーク上場加速、アドバンテスト・NECなど、2、3年以内に15社、M&Aに備えて」
アドバンテストとNECは、ニューヨーク証券取引所、通称ビッグ・ボードに上場しませんでした。

読売「家庭の力取り戻せ、世界5大学長 クローンベルク座談会」
この日から連載開始の「21世紀の人間を語る」で、初日のテーマは「教育」でした。

朝日「ロボットと進化競争、20xx年 わが家に鉄腕アトムがやってきた。人と機械は共存するか。未知の頭脳へ挑む、改造人間に騒然」
元旦開始の「日本の予感」という連載です。


ではこの1月3日の朝日新聞から少しばかり紹介します。
・6面経済面に「デビットカード利用経験3%、経企庁調査、使えれば使いたい48%」との見出しがあります。私にはデビットカードの利便性を感じませんので、今でも使った経験などありません。因みに私の今のキャッシュレス比率は83%です。ネット通販を中心にしたクレジットカード払いと銀行引き落としでの支払いです。
・6面に文芸社の広告があり、「あなたの原稿を出版します」としています。文芸社は今での活躍しており、小説コンテストを積極的に行っているようです。紙世代が定年となり、昔の夢を求めて、これから自費出版が一層盛り上がるのではと思いますが、その後は一気に下火になるのでしょう。
・TV欄はおせち番組で埋まっております。今年のだよと言われても、信じてしまうような内容です。無理なのは紳助さんのバラエティ物と、藤田まことさん主演の2時間ドラマだけでしょう。
 

19度

 投稿者:マハール  投稿日:2019年 4月24日(水)07時52分15秒
  「今日の1枚からつまみ食い」、今回のテーマは「イス ジャケ」です。


「イス ジャケ」作品の5枚目は、Silje Nergaard の At First Light、2001年1月3日の録音です。(年はジャケ情報、月日は決め打ち)
椅子分類の一つにラウンジチェアがあり、「ホテルのロビーや待合室などで使われる椅子」のことです。本ジャケに写っている椅子は、ラウンジチェアの分類になると思います。
イス資料を見ますと、バルセロナチェアという椅子とジャケのものが似ています。デザインはルートヴィッヒ・ミース・ファンデル・ローエであります。
セリア・ネルゴールさんの本作品を「今日の1枚」で取り上げたのは、2002年9月1日のことでした。「可愛いい声だが、妙に乾いているように響くと思えば、時には艶かしく囁いたりとし、その存在感は実に魅力的」と絶賛した感想を、私は書いておりました。ディスクユニオン曰く「麗しのロリータ・ヴォーカル」を、聴いてみます。
 

17度

 投稿者:マハール  投稿日:2019年 4月23日(火)07時23分31秒
  さてイグナシさんの「イス ジャケ」作品。
バルセロナの雰囲気と言っても、住んだことのない人間が目に浮かべるのは、サグラダ・ファミリア、カサ・ミラ、カサ・バトリョなどの観光名所になってしまいます。そこで生活している方々は、そんな所から一つ離れた通りがバルセロナの雰囲気なのでしょう。そういう所では、ハモン・セラーノやスペイン風オムレツという名物料理も、観光客が足を運ぶ有名店とは少し違った美味しさのものがあるのでしょう。
イグナシさんの演奏を聴いてみると、そんな雰囲気は陽気さと愁いが同居するものでした。そに中で今回の「つまみ食い」で味わ深く聴いたのは、愁いの「An Emotional Dance」と「Canco No.6」でした。
秀作だと改めて本作を感じながら、解放空間にソファーを置いてあるジャケのセンスの良さに見入りました。
 

17度

 投稿者:マハール  投稿日:2019年 4月22日(月)07時39分42秒
  その前に、この作品が録音された2005年9月26日(月)の新聞を見てみましょう。
先ずはトップ記事。
日経「景気再浮揚 持続力増す、投資 消費かみ合う、原油高 米中経済に不安」
景気をどん底に落としたのは、この記事から3年後のリーマン・ブラザーズのチャプター11の申請でした。

読売「ボクたち森へ帰ります、愛知万博閉幕、入場2200万人突破」
現在の愛知万博に対する評価は分かれているようですが、私はそもそも万博というものの存在意義はこの時点でもう無かったと思っています。

朝日「中国の侵攻も想定、北方重視から転換、陸自の防衛計画判明、米の戦略とも呼応」
考えられる事態に対して防衛計画を練ることは、政府の務めであります。


ではこの9月26日の読売新聞から少しばかり紹介します。
・2面のコラム「顔」は、竹下景子さんを取り上げています。愛知万博で日本館総館長を務めたとの紹介です。総館長就任の打診に対しては「会場入りが10回くらいなら」と引き受けたが、結果として30回も会場入りしたとか。
・39面社会面におでき製薬の小さな広告があり、「かゆーい皮膚病、当社の専門薬はかゆみが止まり、つらさを忘れる」と宣伝しています。おでき製薬は、大田区大森に今でもある薬局です。グーグル・マップのストリート・ビューで見ますと、処方箋を取り扱う町の薬局との店構です。
・TV欄 NHK教育 21:00 「きょうの料理」のメニューは、「蒸し鶏の香味ソース」です。料理番組ではよく見かける、人気メニューです。
 

14度

 投稿者:マハール  投稿日:2019年 4月21日(日)07時34分20秒
  「今日の1枚からつまみ食い」、今回のテーマは「イス ジャケ」です。


「イス ジャケ」作品の4枚目は、Ignasi Terraza の In A Sentimental Groove、2005年9月26日の録音です。
当初は今回の「つまみ食い」テーマを、「イス・ソファー ジャケ」と考えていました。しかし椅子の分類を見て行くと、ソファーも椅子の中に含まれていました。 イージーチェアとして分類されており、楽な姿勢で休むための椅子とのことです。
ソファーは屋内で使用するだけではないと、本作品のジャケは主張しています。バルセロナの一角、サグラダ・ファミリア教会を間近に見える豪華な家の中の、解放空間にソファーが置かれています。雨の日はどうするのかという疑問はどうでも良いと感じる存在感が、このソファーにはありますね。
2009年1月11日にこのイグナシ・テラザさんの作品を取り上げた際には、「哀愁漂う中での、緊張感が張り詰める瞬間が、何度も提示される作品です。日本人好みの作品」と感想を書きました。今回のつまみ食いでは、訪れたことがないバルセロナの雰囲気を思いながら、このピアノ・トリオを聴いて見ます。
 

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